Amazfitのスマートウォッチは過去いくつかのモデルをレビューしていますが、今回は手頃な価格ながら機能面の充実したAmazfitのスマートウォッチ「Amazfit GTS 4 mini」の実機レビューをしていきます。
「Mini」の名前が付くモデルは「GTS 2」以来で、前モデルからデザインや性能も向上しているだけでなく、OSがZepp OSへと変更されたことで動作感の改善や使用できるミニアプリが増えているといった違いがあります。
もちろん機能面では、長時間バッテリー駆動や健康管理、運動測定、5の衛星測位に対応しており、それでいて手頃な価格というコストパフォーマンスに優れたモデルとなっています。
基本仕様
まずは「Amazfit GTS mini 4」の主な仕様について紹介しておきます。
スクリーン | 1.65インチ AMOLED 336 × 384 309ppi 反指紋コーティング 2.5D強化ガラス |
サイズ | 41.8×36.66×9.1mm |
重さ | 31.2g |
ボディ素材 | アルミニウム合金+樹脂 |
健康管理 | (24時間ヘルスケア分析) 心拍数 睡眠 ストレス 月経 血中酸素飽和度 PAI健康評価システム |
測位システム | GPS、GLONASS、Galileo、BeiDou、QZSS |
アクティビティ測定 | 120種類以上 |
防水 | 5ATM(5気圧) |
バッテリー | 通常使用 最大15日 省電力 最大45日 |
ネットワーク | Bluetooth 5.2 |
その他 | スマートフォンアプリ対応(iOS / Android) ミニアプリによる機能追加 |
前モデルから比較すると、大きさも重さもほぼ変わらずコンパクト&軽量を維持した状態で、スクリーンサイズが大きくなり、バッテリー駆動時間も通常使用で最大15日と長時間駆動になっています。
一部のワークアウトの自動検出やBioTracker 3.0 PPGというセンサを搭載したことで短い時間で心拍・ストレス・血中酸素を測定できるようになっています。
何より刷新されたZepp OSによって、動作感が改善したことやアプリ側からスマートウォッチの設定が細かく行えること、ミニアプリの追加などができるようになったため、使い勝手はかなり向上していると思います。
実機レビュー
ということで実機ですが、前モデルとほぼ変わらないけれど、スクリーンサイズが上がったこともあってかなりコンパクトになって印象です。
デザイン
スクリーンは有機ELの1.65インチを採用、色味もしっかりと出ていてタッチ操作への反応もスムーズで、実用上で困ることはほぼないと思います。
とにかくタッチの反応が良いので操作は快適ですが、水滴などが付くと結構な確率で反応してしまいます。例えばシャワーを浴びている状態で水滴が当たるとタップとして認識されるレベルですので、シャワーや水仕事などをするときは思わぬ誤操作を防ぐためにもスマートウォッチの設定からタップ操作をロックしておくほうが良いと思います。
本体側面には押し込みボタンを兼ねるクラウンがあります。
このボタン部分は単推しで画面点灯、アプリリストの表示、文字盤に戻る、長押しでショートカット(アプリから任意に設定可)として使えますが、クラウンを回して画面のスクロールはできません。また押し込んだときの感じが少々安っぽく感じました。
なお、フレーム部分はアルミニウムとなっていて、背面のセンサ周辺は樹脂製となっています。
センサ部分の盛り上がりなどは少なく、薄さを保ち軽いので長い時間装着していても手首への負担は少ないと感じました。またベルトも穴が狭い感覚で複数用意されているため、細かく位置の調整することができるため、ズレや手首への負担をできる限り減らす工夫がされています。
また、裏面に専用のマグネット式充電器を装着して充電を行います。
これは前モデルや他のAmazfitスマートウォッチシリーズと変わっておらず、何より充電器そのものは他シリーズ(GTS/GTR)から流用することができるため、過去に使った充電器も無駄にはなりません。
全体的な操作感についてですが、初期セットアップのための起動直後は少し動作が遅いと感じたものの、一度使い始めればほぼ気になることはありません。もともとアプリを経由して設定することが可能なため、スマートウォッチ本体から何かを設定することはあまりないこともポイントの一つです。
もし操作するとしても、スクリーンもカラーで見やすく、かなり前モデルよりもベゼル部分がスッキリとして広く感じるためも、これといった問題は感じません。
日本語設定も可能なため初期セットアップや設定に困ることはなく、スマホ通知やSNS/メールなどの表示もちゃんと日本語となりますので、こちらもほぼ問題は感じないはず。
アプリ
ちなみにアプリも少しずつ進化しており、いまでは設定をアプリ経由で行うことで操作しやすいだけでなく細かい調整も可能です。
各種センサ(健康状態の監視)の有効・無効、通知やリマインダー、文字盤の変更、デフォルトアプリの表示・非表示、ミニアプリ設定、時計の明るさからサウンド、おやすみ(DND)モードなどが設定できます。
Wear OSデバイスに比べるとアプリという自由度はありませんが、細かい設定が行うことができますし、Google Fitと連携も可能なので、スマートウォッチ単体だけで何かを行いたいと考えなければ十分だと思います。何より独自OS&アプリのおかげでAndroidスマートフォンだけでなくiPhoneとの連携にも問題はないという点は強みですね。
ちなみに選べる文字盤も以前よりだいぶマシになってきたと思いますが、まだ好みの分かれるデザインも多く、思い通りのデザイン文字盤で使いたい人向きではありません。
使用感
ここ何日間か「Amazfit GTS mini 4」を利用していますが、とにかく軽くてバッテリーが持つことが大きなメリットだと思います。それでも機能面、アクティビティや心拍測定、血中酸素濃度、ストレス測定、睡眠測定など測定機能も十分です。
バッテリー駆動時間に関しては、1日40〜50分のウォーキング(GPSあり)を行い、7〜22時の時間指定で画面自動点灯オン、24時間心拍や通知などを受けた状態でも24時間で約8%のバッテリー消費でした。多少差はあれども私の使い方では1回の充電で12日以上は持つので、毎日充電を気にしたくない人にはかなりオススメのスマートウォッチです。
自動で運動を検知してくれるので、ウォーキング前に測定し忘れてもフォローしてくれますし、位置情報についてもわりと正確に測位できていて、この使用期間中でも特にエラーなどは起きませんでした。普段の健康管理の一環としてスマートウォッチが必要で、たまに運動したときの活動量を測定したいといったライトな使い方であれば「GTS 4 mini」だけで十分なレベルです。
一方で、「GTS 4 Mini」はパッと見で安っぽさは感じませんが、バンドのバックル部分がプラスチックになっていたりボタンの押し込み具合など耐久性にやや不安があることも否めませんが、手頃な価格なことや軽いということとトレードオフというところです。
ちなみにバックルに関してはプラスチックのおかげでノートPCなどと干渉しても傷がつきにくいというメリットがあったので、悪いことばかりではありません。これがもし気にいらないとしてもベルトはピンで簡単に交換できるため、好みのバンドに変更することも可能です。
全体的に1万円台で購入できるスマートウォッチとしては十分過ぎるレベルで、あまり高機能なものは必要ないけど中途半端なモデルではなく、ちゃんと使えるものが欲しいという人にはおすすめできるモデルです。
まとめ
ということで、今回はAmazfitのスマートウォッチ「GTS 4 Mini」のレビューをしてきました。筆者としては、コンパクトで軽量、バッテリー駆動時間も長いことで、日常において特に負担を増やさず健康管理をしやすいということが「GTS 4 Mini」をの大きなメリットだと思います。そのため、特に普段の健康管理を意識しはじめた人におすすめできる1台だと思います。