偶然にも実機を触る機会を頂いたので、今回はマイクロソフトの完全ワイヤレスイヤホン「Microsoft Surface Earbuds」についてレビューしていきます。
いくつかのスマホとPC、Chromebookと組み合わせて使ってみましたが、機能面などからどちらかと言うとWindows PCに向いたワイヤレスイヤホンとなっています。
当然ながらマイクロソフトのPC「Surface」シリーズとも相性は良いので、Windows PCと連携させて使いたい方には選択肢として悪くない、完全ワイヤレスイヤホンです。
基本仕様と開封
まずは「Surface Earbuds」の基本仕様から紹介。
本体サイズ | イヤホン: 直径 25mm × 19.9mm 充電ケース: 75mm × 33.2mm ×25mm |
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重さ | イヤホン: 7.2g ケース: 40g |
色 | ライトグレー |
再生周波数帯域 | 20〜20kHz |
スピーカー | 13.6mm ドライバー |
バッテリー | 最長8時間 (ケース充電最大24時間) 10分の充電で最大1時間駆動 |
充電方法 | USB-C |
コーデック | SBC, aptX |
防水性能 | IPX4 |
タッチやスワイプなどのジェスチャー操作が可能で、イヤホンは最長8時間駆動、ケース充電利用で24時間の再生が可能なワイヤレスイヤホンです。
Windowsでも簡単なペアリングと設定ができ、Androidスマホでもアプリをインストールすることで設定などが可能になります。
とくにWindowsのMicrosoft Office向け機能が充実していて、例えばPowerPointではスワイプしてスライドを進めたり、ライブキャプションや字幕を翻訳したりできますし、音声入力することなども可能です。
機能面については私も追いきれていないところも多いので、公式サイトや他のメディアを参考にしていただくということで、さっそく開封へ。
シンプルな化粧箱を開けると、このようにケースが収まっています。
イヤホン本体はすでに充電ケース内に収納されていて、それ以外は以下のようなものが入っています。
取説類とUSB-A to Cケーブル、SサイズとLサイズのイヤーピースが含まれています。
AndroidスマートフォンやWindows PCとのペアリングについては、さほど手間もなくセットアップできると思います。
使用感について
まずはケースですが、ツルっとした光沢のあるタイプです。
光が当たるとわずかに指紋が目立つもの、汚れは目立ちにくくなっています。
安っぽさはありませんが、若干プラスチッキーな感じが気になります。
続いて本体の側面部分には、USB-Cポートがある以外は何もありません。
Bluetoothのペアリングボタンは底面に設置されています。
ケース側面にあるのがほとんどですが、底面にあるというのは珍しいですね。
ここにあることで、間違えて押してしまうこともなくなっていると思います。
気になる点で言えば、ケースの蓋部分が薄手なので、衝撃で割れないかが心配。
ケースごと落とすことも少ないとは思いますが、例えばAirPodsやPixel Budsに比べても蓋部分が薄いので、取り扱いには気をつけた方が良いです。
イヤホンはかなり大きいが、タッチはしやすい
ではさっそくイヤホンですが、かなりデカイです。
ケースに収まっている状態でも大きいと感じますが、これを取り出して見てみると、それでもかなり大きいと感じます。
なお、イヤホンとの間にある丸い部分が通知LEDとなっていて、ペアリングや充電に関する情報がここでわかるようになっています。
ただ大きいおかげでタッチやスワイプ操作はしやすく、反応も良いのがポイントだと思います。
しかしどちらのパネル部分もフラットになっているため、上下前後のスワイプの向きが合っているのか直感的にわからないときがあるので、そこが少し惜しい感じです。
インイヤータイプだけどしっかりとフィットする
イヤホン自体は、カナル型ほど深く耳に入れるタイプではありませんが、イヤーピースをしっかり選べばズレにくくちゃんとフィットしてくれます。
耳に入れると少し浮いた感じになるのでカナル型に慣れていると違和感がありましたが、頭を振ってみたり動いたりしてもズレないので、日常生活や仕事で装着するのであれば何も問題はないと思います。
一方、ノイズキャンセリング機能がないので深く入れないことで周りの音がどうなるかと思っていましたが、案外周囲の音は気にならず、いい感じで遮音してくれます。
見た目に反してイヤホンは軽く、深く入れないため耳に負担もかかりにくいのが良いポイントですね。
カナル型が苦手な人には「Surface Earbuds」はちょうど良いかも。
音質はスタンダードで悪くはない
SBCやaptXの2種類のコーデックにより、Windowsやスマホでは低遅延・高音質で接続することが可能です。
私自身はこの違いで差を感じることができませんが、数日間実際に使った印象で言えば、遅延などもなく安定して使うことができました。
音に関しては、高音も低音もバランス良く聞こえますし、煩すぎることも物足りないこともありません。
ただ、独特な形状なのでうまくフィットしないとさすがに良い音にならないので、カナル型に慣れている方は注意が必要です。
WindowsとAndroidの簡単セットアップが楽
WindowsとAndroidでは、「Surface Earbuds」のペアリング設定中(ボタン長押し)に、自動でペアリングするかどうかをポップアップで表示してくれます。
これによっていちいちBluetooth画面でペアリング操作をする必要がないので、手軽に設定ができます。
またWindowsではMicrosoftストア、AndroidではPlayストア、iOSはAppleストアから”Surface Audio”という専用アプリをインストールすることができるため、イコライザーやアップデートも手軽に行うことができます。
とくに良いと思ったのは、アプリをインストールしたPCとケースをUSB接続することで、アプリからデバイスファームウェアの更新ができるという点です。
AirPodsもPixel Budsもいつアップデートが降ってくるかわからないので、こういう項目があると便利でいいですね。
ワイヤレス充電に非対応なのが少々不便
USB-Cポートを採用しているのでそこまで気になるわけではありませんが、AirPodsとPixel Budsにも搭載されているワイヤレス充電が「Surface Earbuds」にないのが少々不便というか、残念に思います。
こういう置きやすい形状なのでワイヤレス充電にも対応してくれれば、取り回しがしやすくて便利だったと思います。
ただその場合、重さにも影響してくると思いますので、このサイズで重さが増えると持ち運びに影響が出るだろうと予想できるので悩ましいですが、個人的にはやっぱりワイヤレス充電がほしかったですね。
価格については…
これも非常に悩ましいところですが、価格は公式サイト上で税込23,980円となっています。
バッテリー駆動時間やWindowsとの相性、使い勝手を考えると「Surface Earbuds」自体への不満は少ないですが、ノイズキャンセリング機能やワイヤレス充電がないことを考えると、少々高いような印象を受けます。
しかしこの点については「Google Pixel Buds」も同様で、あちらはAndroidスマホとしか連携できない現状を考えると、AndroidでもWindowsでも使える「Surface Earbuds」は悪くない選択肢だと思います。
Windows PCでも使いたいなら面白い選択肢
ということで、ざっくりと「Microsoft Surface Earbuds」をレビューしてきました。
なかなか良いお値段だと思いますが、Windowsパソコンでも「Surface Earbuds」を利用したいと考えているユーザーには、連携機能なども含めて良い選択肢になると思います。
一方で、ノイズキャンセリング機能が欲しい方やワイヤレス充電が必要だと思う方には他の選択肢になってしまうと思いますが、結局のところWindowsでも使いたいとなれば、一度は「Surface Earbuds」を検討してみるのも良いかもしれません。
もしこれから、「Surface Pro」や「Surface Laptop」を購入することを考えているのであれば、「Surface Earbuds」も一緒に買ってみてはいかがでしょうか。