この記事では、2025 年 12 月 7 日から 13 日の 1 週間にあった、Google Workspace および関連サービスの主なアップデートをまとめています。
今週は、Google チャットの新しい URL 移行や送信予約機能の導入、Google Meet の自動ピクチャーインピクチャーの挙動変更などが発表されました。
以下、各トピックの詳細について簡単に紹介します。
Google チャット : Web 版の URL が「chat.google.com」に変更
Web ブラウザで利用する Google チャットの URL が、従来の mail.google.com/chat から chat.google.com へと変更されます。
この変更により、アプリを開く際の読み込み時間が短縮され、より快適に利用できるようになります。なお、ユーザーインターフェース(UI)自体に変更はありません。また、既存のブックマークや古いリンク(mail.google.com/chat)を使用しても、自動的に新 URL へリダイレクトされるため、ユーザー側で設定変更を行う必要はありません。
Google チャット : メッセージの「送信予約」が可能に
Google チャットに、メッセージを指定した日時に送信できる「送信予約(スケジュール送信)」機能が追加されました。
これは長らくユーザーから強く要望されていた機能の一つで、例えば夜遅くにメッセージを作成しても翌朝の始業時間に届くよう設定したり、異なるタイムゾーンで働く同僚の活動時間に合わせて送信したりすることが可能になります。
Google Meet : 画面共有時に「ピクチャー イン ピクチャー」が自動起動
Google Meet で画面共有を開始した際、自動的にピクチャー イン ピクチャー(PiP)が開き、参加者の顔を表示できるようになりました。
これまで、タブを切り替えた際の自動 PiP は実装されていましたが、今回のアップデートで画面共有時にも適用されます。
Google Meet : ライブ配信への「外部ゲスト招待」が可能に
Google Meet のライブ配信機能において、管理者が主催者に対して「社外のゲスト」を視聴者として招待する権限を付与できるようになりました。
これにより、全社ミーティング(タウンホール)だけでなく、顧客向けのウェビナーや大規模な製品発表会など、組織外のメンバーを含むイベントでも Meet のライブ配信を活用しやすくなります。
また、配信の公開範囲を細かく制御できるため、特定の内部向け配信と外部向け配信を使い分ける運用も可能です。
Google Meet : 特定のユーザー向け「コンプライアンス録画」
金融サービスなどの規制が厳しい業界向けに、Google Meet の「コンプライアンス録画」機能が導入されました。
管理者がこの機能を有効にすると、規制監視の対象となる特定のユーザーやグループが参加する会議において、自動的に録画と文字起こしが実行されます。
Google Voice : 着信の「待機キュー」機能を追加
一部の Google Voice プランにおいて、着信グループ(リンググループ)向けの「コールキューイング(待機キュー)」機能が利用可能になりました。
これまでは、グループ全員が通話中の場合、着信はボイスメールに転送されるか、切断されてしまうことがありました。今回のアップデートにより、発信者は自動的に保留状態でキュー(順番待ち)に入り、オペレーターが空き次第つながるようになります。小規模なコールセンター業務などでの取りこぼしを防ぐ有用な機能です。
その他:管理・セキュリティ関連のアップデート
- Google Vault の承認フロー強化 : Google Vault に「マルチパーティ承認(Multi-party approvals)」が拡張されました。管理者が機密性の高い操作を行う際、別の管理者の承認を必須とする設定が可能になり、内部不正や誤操作のリスクを低減します。
- Gmail のデータ分類表示 : Gmail のデータ分類ラベル機能が更新され、分類(「社外秘」「極秘」など)に応じてメールのヘッダーやフッターに視覚的なラベルや警告文を自動挿入できるようになりました。これにより、受信者がメールの機密性をひと目で認識しやすくなります。
まとめ
今週の Google Workspace アップデートは、Google チャットの送信予約や URL 変更による高速化、Meet の画面共有時の PiP 自動化など、ユーザーが日常的に利用する機能の改善が目立ちました。
特にチャットの送信予約は多くのユーザーにとって待望の機能であり、非同期コミュニケーションを円滑にするために役立ちます。


