今年のはじめに、プライバシー保護のための「内蔵プライバシースクリーン」という機能がChromebookでも開発されている可能性についてお伝えしていますが、Chromebook「Jinlon」と呼ばれている機種にも、その機能が搭載されることがわかりました。
この機能を簡単に言うと、ハードウェア側にプライバシースクリーン(覗き見防止)機能を備えていて、それをオンオフすることができるというものです。
国内でもビジネス用途などでChromebook等を利用している方は、シートを貼ったりする場合もあると思いますが、この機能があれば別途用しなくてもよいだけでなく、必要に応じて切り替えることができます。
ちなみにWindowsでは、すでにHPをはじめ一部の機種で搭載されているモデルがあります。
プライバシースクリーン機能については、昨年ウワサが出ていた「Drallion」でテストされていたようですが、「Jinlon」でも同様の機能がテストされていることが明らかになっています。
Hatch: Map Jinlon’s F8 key to privacy-screen Vivaldi stack implementation will take time.
Chromium Gerrit
But we need to provide an image to OEM next week for their demo.
This only enables privacy-screen key that is the highlight of their demo.
This can be reverted later when chrome implementation of vivaldi is ready.
このコミットでは、”Hatch”がベースとなった「Jinlon」で、F8キーを利用したプライバシースクリーン機能のオンオフについて書かれています。
また気になるのは、“Vivaldi”と呼ばれている機能で、参考元によればChrome OSのファームウェア変更により、Chrome OSのキーボードの最上段(ファンクションキー相当の列)をカスタマイズできるようになるものとされています。
ただこのカスタマイズは、ユーザー側ではなくメーカー側に許可されたもののようです。
ここで思い起こして欲しいのは、Googleのモデルはともかく、「Dell Latitude Chromebook」など一部に存在するエンタープライズモデルでは、すでに一般的なChromebookから最上段のレイアウト変更が施されているということですね。
この点から、おそらく「Jinlon」や「Drallion」はエンタープライズ向けのChromebookになる可能性が高いと考えられます。
さらに、過去の情報で「Jinlon」にはデュアルファンコントロールに関するコミットが見つかり、「Mushu」と呼ばれるモデルでdGPUを搭載するモデルの開発も進んでいることから、もしかした大型のハイエンドなChromebookである可能性もありそうです。
いずれにしても詳しいことが明らかになっていませんが、「Jinlon」と呼ばれるモデルにもプライバシースクリーン機能が搭載され、エンタープライズ向けモデルの可能性が高いということですね。
そうなると一般向けには出ないってことか…。
今後、新しい情報が出れば紹介していきたいと思います。
参考 ‘JINLON’ IS THE SECOND NEW CHROMEBOOK GETTING THIS UNIQUE HARDWARE PRIVACY FEATURE