「NordVPN」をレビュー。Chromebookでも手軽に安全性を高めたい人におすすめ

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nordvpn review

今回の記事はハウツーでもなく雑記みたいな感じですので、興味のある方はのんびり読んで頂ければと思います。

さて、ChromebookというかChrome OSには一番重要なインターネット接続ですが、そのセキュリティを高めるためにもVPN(Virtual Private Network)を導入することを検討していました。いろいろと調べてみたんですが、結論から言うとChromebookではAndroidアプリを使えるVPNの方が設定もラクだし、スマホと併せて利用もできるということで有名どころの「NordVPN」を選ぶことにしました。

もちろん、これ以外でも多くのVPN企業が存在していますし、それぞれAndroidアプリやChrome拡張機能をリリースしているところも多いので、VPN企業のポリシー、回線速度、予算あるいはご自身の都合に合わせて選ぶべきだと思います。

ということで、今回は「NordVPN」を導入に至る経緯からあれこれ書いていこうと思います。

目次

そもそもVPNとは?

たぶん、最初にこれを疑問に思った方もいると思います。が、私は専門ではないのでざっくりとした基本を引用しておきます。

VPNとは「Virtual Private Network」の略語で、訳すと「仮想専用線」という意味です。

インターネット上に仮想的な専用線を設けて、セキュリティ上の安全な経路を使ってデータをやり取りすることができます。インターネットというパブリックなネットワークにプライベートなネットワークを実現するようなイメージになります。VPNを使用することで、データの盗聴や改ざんといった脅威から情報を守ることができます。

VPNとは?その基本から安全なVPN接続を徹底解説

ざっくりと、VPNを使うとより安全にインターネットに接続できるという解釈で良いと思います。

VPNを導入する経緯

まず、私はブログに復帰してからほとんどをChrome OSで活動していますので、当然ながらインターネットが必須な環境となっています。仕事においても同様でChromebookを手放せませんが、自宅で作業するときにはちゃんとしたネット環境がありますし、仕事場でも困ることはありません。

これまでは仮に外で作業することになったとき、私はテザリングで済ますことが多かったですし、作業時間もさほどなかったのでそれで十分でした。しかし仕事の形態が変わってから、外で長時間ネットに繋げる必要が出てきたり、急遽重いデータのやりとりをしなければならなかったりとテザリングでは間に合わない作業が出てきてしまいました。

vpn01
外にいるときほどメンドイ仕事が飛んでくる…

Wi2など有料のサービスに加入すれば、暗号化されたWifiを使うこともできますが、じゃあそこまで外で作業をするのかという話もありますし、常にそういったサービスが存在する場所に行けるとも限りません。

それに有料サービスを利用したところでも不特定多数がアクセスする場なので、できるだけ安全性を高めたいと考えました。

まあ、私の行動範囲ではフリーWifiの方が充実しているというのが大きな理由だと思います。
スタバとかコメダとかとくに。

そんな感じで導入しようと思って、あれこれVPNについて調べたんですが、Chrome OSだと設定できるところって結構限られているようなんですよね。

拡張機能よりAndroidアプリが無難

海外では、ChromebookでVPNを設定する方法とオススメの企業について多くのサイトが取り上げていますが、国内だと設定方法は数多くありますが、初心者はどうしたらいいかわからない感じが多いんですよね。もちろん日本国内でもしっかり企業とやり方を説明しているサイトもあるので、すぐ実践されたい方はそちらを参考にするのが良いと思います。

設定や企業を探しつつ見つけたんですが、まずChromebookでVPNを使う方法は下記の3つがあるということ。

  1. Chrome拡張機能を使う
  2. Androidアプリを使う
  3. 手動で設定

とりあえず3は除外しました。設定がややこしいのとChrome OSで機能しないVPNサービスも多くあるようです。

そうなると手軽に設定できるのは、Chrome拡張機能かAndroidアプリの2択になります。
ただこれらを提供しているVPN企業も限られているので、WindowsやMacはもちろんのこと、手動設定と比べると選択肢が狭まってしまうのが難点かも。

で、いろいろと調べてみましたが、どうやらChrome拡張機能だとWebブラウザ(Chrome)の通信のみを保護するようです。当然と言えば当然ですが。

そのためChromebookやChromeboxでは、Chrome拡張機能でVPNを有効にしていても、もしAndroidアプリを使って通信するとそっちはVPNを経由しないんだそうです。

しかし、AndroidのVPNアプリを利用すると、ChromeでもAndoridアプリでも基本的には通信を保護してくるということがわかりました。

基本的なことは全てChromeブラウザで完結するChrome OSなので、拡張機能だけでも十分だと思いますが、安全性を考慮するとAndroidアプリを選択する方がより良いということですね。

ちなみに手動設定ができる方はもちろんそれでも良いのですが、VPN企業によってはChrome OSで利用できないこともあるそうなので、ここは各自で確認して頂くほかなさそうです。

諸々考えた結果として、ChromebookでVPN使うならAndroidアプリが無難ということになります。

そして「NordVPN」に行きつく

nordVPN

とりあえず、Androidアプリを提供しているVPNが最も有力な候補になります。
それもいくつか存在しますが、最終的に検討として残ったのが「ExpressVPN」と「NordVPN」でした。

そして「NordVPN」を選んだわけですが、決め手と言えるかわかりませんが、やはりChromebook界で有名なChromeUnboxedで毎回紹介されるのが大きかったと思います。

あとは参考記事や他のChromebookのVPN関連記事でも「NordVPN」は比較的高評価でしたし、私が購入したタイミングは3年間のライセンスで申し込めば月額3ドル(約326円)で利用できるというときだったので、価格的にも悪くないと思ったからです。

そして「NordVPN」ではAndroidアプリが存在していますので、Chromebookではそれを利用することにしました。

一応、30日以内であれば返金対応もあるので、気に入らなかったら止めることも可能なのが良いと思います。

あとは特長を紹介しておくと…。

  • ミリタリーグレードの暗号化
  • マルウェアや広告ブロック機能
  • 二重暗号化対応
  • ログ不保持
  • VPNオフで自動ネット切断機能
  • 日本国内サーバーあり
  • P2P/ストリーミング対応

とくにログ不保持をポリシーとして掲げているので、プライバシーはしっかり保護されるという感じです。この他、公式サイトをご覧頂いたり、詳しいサイトを見て頂く方が安心です。

ちなみにNordVPNではWebページから自分のプロバイダーやIPアドレス、ネットワークが保護されているかどうかの確認をすることもできます。

…本当ならここでハウツーとか書こうと思ったんですが、手動設定ほど作業が複雑なわけではないですし、登録してAndroidアプリなり拡張機能のインストールが済めば、あとはログインして自動接続(クイックコネクト)を選べば基本はそれで終わりなので、割愛しようと思います。

実際に使ってみてあれこれ

では実際に導入してみて気づいたことを書いていきます。

最初に「NordVPN」で登録して支払いしてログインして…という流れですが、ごく一般的な登録画面でした。

そして支払い完了して使用可能になったあと、私の場合はChromebookあるいはChromeboxにAndroidアプリの「NordVPN」をインストールして、アプリからログインします。

操作は簡単

インストールして、ログインすればこんな感じで画面が出てきます。
※この画面はChromebook上のAndroidアプリです。

Screenshot 2019-02-02 at 14.08.17

あとはクイックコネクトをタップすれば、自動で近場のサーバーを探してVPN接続がオンになります。手軽でいいですよね。

ただ、サーバーを経由する都合上、自動接続した先のサーバーがパンクして通信できなくなったり極端に遅くなることがたまにあります。
そういったときには手動で選んだり、一度接続を解除して繋げ直せば、空いているサーバーを自動で選んでくれますので、操作という操作はありません。

基本的には国内利用の場合、日本のサーバーにつながるようですが、稀に変なところに接続されることがあるようなので、その場合は自動接続先を日本(最速サーバー)に限定してあげると良いと思います。

他にいじりようもないですが、細かく設定をしたいと思う方は専門的な記事を参考にしたほうが間違いがなくて済むと思います…。

接続したかわかりやすい

ちなみにAndroidアプリ版をインストールしてVPNが使えるようになれば、ドックのメニューからオンオフが切り替えられるようになります。

menu vpn on off

Wifiのマークのところにも、カギのマークがつくようになりますので、ぱっとみてVPN接続されているかわかります。

またChrome OSの設定画面に入るとネットワークの項目がこのようになっています。

setting vpn on off

このように表示されているのでわかりやすいかと思います。

ちなみにChromeの拡張機能を利用していると、この設定画面には反映されずブラウザのツールバーのみに表示されるため、前述のとおりVPN接続はブラウザの通信のみにとどまるようです。

その点、AndroidアプリであればOSの設定画面に表示されるので、おそらく全体的にVPN接続になっているということでしょう。

効果は感じづらいが…

じゃあVPN接続をしたからって何かが変わるわけではありません。

ただVPNが働いているなあと実感するときは、「NordVPN」で言えばCyberSecという機能でポップアップ広告などを消す機能をオンにしているときでしょうか。

Screenshot 2019-02-02 at 14.46.13

画像だとオフになっちゃってますが…。

確かに邪魔なポップアップ広告が消えたように思いますので、ちゃんと動いているだなあと感じることはできます。ただ、やっぱり実感として効果が出ているかわかりづらいところですので、目に見えるようにわかるものではないんですね。

目に見えてわかった回線速度低下

これが良くも悪くもVPNという性質上仕方のないところだと思いますが、自宅でVPNを使用せずに回線速度を測定した結果とVPN使用時の結果です。

vpn speedtest

今回はSPEEDTESTを利用して測定していますが、自宅でこの記事を書いているときにこれくらい差がありました。

ただ良い見方をすれば、15Mも出ていればゲームとかしなければ困ることはないと思いますし、これも環境や接続先サーバーの状態によって異なるのでひとつの参考値として考えて貰えればと思います。

悪く言えば環境次第で超低速にもなりかねない…というところでしょうかね。

ちなみにこの記事を書いている前日に、静岡県内中部某所のコメダ珈琲でフリーWifiにVPN接続して回線速度を測定し結果も載せておきます。というかツイートですが。

もちろんこれも環境次第ですが、安全性がある程度保証された上で出先でこれくらいの速度が出ていれば十分作業はできますし、実用的かと思います。

同時利用は最大6台まで

人によりけりだと思いますが、「NordVPN」は同時利用数が最大6台までとなっています。

スマートフォンやタブレット、Chromebook、PC、Mac含めて最大6台なので、手持ちの台数が多ければ苦しいこともあると思います。

が、おそらく外で使うこれらデバイスが同時に6台を超えることはほとんどないはず。
もちろん家族や仲間と共用する場合は別だと思いますが、基本的には十分じゃないでしょうか。

しかも有り難いことに、デバイスを選ばず様々なOSとブラウザで利用が可能になっています。

screenshot-nordvpn.com-2019.02.02-15-27-28

私の場合、Nokiaスマホ、Blackberry、Chromebook Tab 10、Surface Go、Pixelbookと利用してみましたが、このうち実際に出先で使うとなると、SurfaceとPixelbook、たまにTab10くらいなので問題ないと思ってます。

もしこれ以上の台数が必要となるなら、おそらく「NordVPN」以外のサービスも視野に入れた方が良さそうですね。

プライムビデオが見れない

これも仕方のないことだとは思うんですが…。

Chromebookからアクセスしたときでしか確認していませんが、VPNをオンにした状態だとAmazon自体にはアクセスできて、ものを探せたりもするんですけど、いざ動画を見ようとするとプライム会員ではない扱いとして処理されてしまうので、とりあえず見ることができないんですよね。

Youtubeでの動画閲覧には問題ないですし、公式サイトではNetflixでも問題はないようです。なので、外でプライムビデオを見るには不向きであることは念頭に置く必要があると思います。

ちなみにこのプライムビデオが見れない現象って、「NordVPN」に限らず日本リージョンだけのようですね…。

大体、この数日使ってみて気づいたことはこんな感じでしょうか。
基本的に回線速度さえそれなりに出ていれば不便もないですし、出先で使う分にはほとんど困らないと思います。

自宅や職場などプライベートネットワーク内であればVPNを切って作業しても問題はないと思いますし、そのあたりは柔軟に対応してもらえればと思います。

価格をどう捉えるか

ちなみにこれがある意味で「NordVPN」の大きな問題だと思います。

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私がこの記事を書いている時点(2019/02/02)での価格です。

ぶっちゃけ単月の価格だけ見れば他のVPNの方が安価だったりするわけですので、予算的な面を考えるならあれこれ比較したほうがいいかも。

1ヶ月プランだと12ドル(1300円)ほどしてしまい、かなりお高く感じます。
しかし1年・2年・3年プランとかなり値下がりしていくので、このあたりをどう捉えるかが問題な気がします。30日の返金保証があるので、とりあえず試してみて…というのが良さそうですが、さすがに月ごとだと高いですよね。

金に負けて私は3年プランにしましたが、この感じならおそらく3年は続けそうなので、先を見越して安価に使える3年プランも悪くない選択肢だと思います。正直、このあたりはご自身の働き方や環境によりけりです。もしかしたらWi2などの有料Wifiサービスに入った方が安上がり…という場合もあると思うので、行動範囲の環境も含めて考える必要があると思います。

ぶっちゃけ値段を見て、有料Wifiの方が良いんじゃないかと思ったりもしましたが、結局私が移動する範囲では、フリーWifiを使えるところの方が多いんですよね。

となると、選択肢の限られている有料Wifiよりも選択肢の多いフリーWifiに繋げるとして、出先で可能な限り安全にネットワークに接続するためにはVPNを導入するほうが便利なのでこうなりました。

安心安全をお金で買おう!

ということで、ざっくりと「NordVPN」を選んだ経緯と言いますか、こんな感じで選びましたっていうのをまとめてみました。

あれこれありましたが、私の環境では結果的にVPNを導入するほうが便利で安心ですし、今回のようにChromebookでも利用ができること、利用するならAndroidアプリ経由の方が楽ということもわかりました。ただ、Androidアプリが使えないChromebookどうすんだよ!って話になると思いますが、となるとChromeブラウザの動作だけに限られるはずなので拡張機能を利用するか手動で設定すればOKです。

いずれにしても、Chrome OSのようにネットワークに接続して真価を発揮できるものこそ、こういったセキュリティには気をつけた方が良いと思います。とくに出先ではこういったセキュリティ上の安心感があった方が気が楽です。

より良いChromebookライフを送りたい方には、こういったVPNを利用する方法もあるということを知ってもらえればと思いますので、何かのお役に立てば幸いです。

ちなみに「NordVPN」は日本公式サイトもありますので、外でフリーのネットワークに繋げる機会の多い方や考えている方、少しでも安全性を高めたい方にはおすすめです。

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著者情報

Masahide Omuraのアバター Masahide Omura Product Marketing Manager

Professional ChromeOS Administrator 取得者。これまでに40台以上の Chromebook を試し、業務でも Chromebook や Google Workspace の導入・活用支援も行う。本業はアクセス解析や広告運用、ときにPMM。プロフィールはこちら

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