10.5インチAndroidタブレット「Blackview Tab 15」を実機レビュー

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今回は10.5インチのAndroidタブレット「Blackview Tab 15」の実機レビューをしていきます。なお、今回のレビューはメーカーより実機の提供を受けて行っています

堅牢性重視のスマートフォンのイメージが強いBlackviewですが、低〜中価格帯のAndroidタブレットもいくつかリリースしており、そのうち記事執筆時点で新しいモデルとなるのが「Tab 15」です。

「Blackview Tab 15」は、10.5インチIPSディスプレイ(1920×1200)、CPUにはUNISOC T610、8GBRAMと128GBストレージを搭載したエントリークラスのAndroidタブレットで、Android 12ベースのDoke OS 3.0で動作します。またSIMカードスロットを搭載し4G-LTEをサポート、バッテリー容量も8,280mAhと比較的大容量で顔認証によるロック解除も対応しています。

なお、動画配信サービスで高画質の視聴をサポートするWidevine L1に対応していることも特長ですが、これについては少し注意が必要です。

Blackview
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実機レビュー

ということで実機の紹介に移ります。まず本体の外観をチェックする前に、「Blackview Tab 15」は最初からカバーケースと保護フィルムが装着された状態で箱に入っており、予備の保護フィルムも同梱されています。

この手のデバイスではケース含めて互換品を探すのが大変なので、最初から付属しているのは嬉しいですね。ちなみに付属のカバーケースを使うと2段階の角度で利用することが可能です。動画を見るときに重宝します。

本体外装は金属製で、本体を横持ちしたとき上部側面左端に電源ボタンとボリュームボタン、右側面にUSB-Cポートとイヤホンジャックとなっています。本体の質感や剛性感はかなり良いと感じました。

スピーカーは左右2つずつで計4つ搭載されているため、タブレットとしてはそれなりに音が良いのは強みですね。

なお、重さ(実測値)は本体のみで509g、カバー込みで705gとなりました。さすがに200g増えると重さを感じます。カバーケースなしでも悪くはありませんが、やはりカバーがあることで利便性が改善するので素のままで使うのも悩ましいところ。

ディスプレイは10.5インチフルHDにIPS方式を採用しているため、画像や映像は綺麗に見ることができます。

ただ付属の保護フィルムがわりと反射することや若干ベタ付きを感じて反応が鈍いことがあるため、人によっては気になるかもしれません。あと指紋も結構目立ちます。剥がして使えば良いわけですが、せっかく最初から貼ってあったし、替えはあってもうまく貼り直せるかわからなければもったいない…といった感じで、ここも少し悩ましいポイントですね。

ちなみにフロントカメラはディスプレイの長辺部分に搭載されていて、カメラ横にはLED通知インジケーターもあります。顔認証にも対応している点がポイントで、案外反応も良くスムーズにロック解除することができました。従来どおりPINコード等での解除もできますが、明るい場所でマスクをしてなければ顔認証によるロック解除のほうが早いので便利です。

なお、リアカメラは13MPのシングルカメラ仕様となっていて、オートフォーカスもあるため実用的ではあります。しかし条件次第でマシな写真撮影できるという程度で、ものすごく綺麗に撮れるというわけではありません。

ある程度の明るさがあるところであれば良いのですが、少し暗がりで撮影しようとするとちと厳しいです。思い出を綺麗に残すと言うよりも、メモ代わりに写メっておきたいという使い方向きです。

この他に機能として魅力と言えるのはSIMカード(4G-LTE)をサポートしていること、PCのようなインターフェースに変更できるPCモードを搭載、さらに動画配信サービスにおける高画質視聴が可能なWidevine L1に対応しているという点です。

まず対応バンドについては3GがBand 1/3、4G-LTEはBand 1/3/7/8/20/40をサポートしています。バンド的にはソフトバンク回線と最も相性が良いため、使うのであればソフトバンク回線、もしくはドコモ回線(プラチナバンドの19はない)を使うと良いでしょう。

PCモードは、クイック設定からPCモードを選択することでインターフェースがPCのようにマルチウィンドウ表示となります。そのため1画面1アプリという制限が取り払われるため便利に思えますが、アプリをキレイに2つ並べて表示する(例えばiPadのSpiltviewやChromeOSの画面分割)といったことはできません。

そのためウィンドウをそのまま並べて表示&操作ができるという程度で、作業効率が上がったりするものではありませんでした。ここがもう少しPCっぽく使えると便利で良かったのですが、ちょっと残念。ただ擬似的に使えるという意味で、Chromeで検索しながらKeepでメモを取るといった使い方はできますので便利ではあります。

そして「Blackview Tab 15」のウリとも言えるのがWidevine L1への対応です。一般的な中華タブレットではL1に対応しておらず、動画配信サービスの多くで高画質視聴ができないという問題がありました。しかしこの機種はL1に対応しているためその問題が解消されたわけですが、Netflixの視聴に関してはまだサポートしていないことに注意が必要です。筆者はNetflixでは試せていませんが、少なくともAmazonプライムビデオでは高画質で視聴できたことを確認しています。一応、Netflixも今後対応予定と公式からのメッセージはありましたが、動画視聴をメインで考えている人はここに気をつけてください。

スペック・性能面

ではここで「Blackview Tab 15」の主要スペックを紹介しておきます。

OSDoke OS_P 3.0
based Android 12
ディスプレイ10.5インチ IPS
1920×1200
CPUUNISOC T610
RAM8GB
内部ストレージ128GB
外部ストレージmicroSD(最大1TB)
リアカメラ13MP
フロントカメラ8MP
ポートUSB-C
3.5mmジャック
ネットワークWi-Fi 5
Bluetooth 4.2
4G-LTE
バッテリー8,280mAh
18W有線充電
その他顔認証
カバー付属
サイズ246.4×161.5×7.3mm
重さ(実測)509g

性能面では、8GBRAMと仮想メモリ+6GBを追加できるもののCPUがUNISOC T610とエントリークラスのため、快適とまでは行かないものの必要最低限のスペックは備えていると言えます。そのためゲームなどには向きませんが、ブラウザやメール、ニュース、動画視聴、電子書籍の閲覧といったライトな使い方向きのデバイスです。

全体的な動作はハイエンドデバイスよりもワンテンポくらい遅れて動く感じですが、エントリークラスのタブレットらしいと言えますので割り切って使えば問題はないと思います。体感的には「Amazon Fire HD 8 Plus」よりも少し早いという感じですので、イメージとしては10インチのFire HDと同程度と考えても良いかもしれません。

「Blackview Tab 15」であればAndroidアプリが動作しますので、10インチクラスの大きめタブレットでAndroidアプリを利用したい、SIMカードに対応しているモデルが必要と思う人には悪い選択肢ではないと思います。ただ、性能は控えめであることさえ割り切れれば、という感じですね。

まとめ

ということで「Blackview Tab 15」の実機レビューをしてきましたが、ウリのWidevine L1がNetflixに現状で対応していないという点がネックですが、筆者の主な視聴サービスAmazonプライムビデオでは問題なかったので、評価としてはそこまで悪くはありません。ただ、エントリークラスであるため動作の面では割り切りが必要となりますので、過度な期待はしないようにしましょう。

記事執筆時点では、クーポンなどを併用することで3万円以下の価格で購入することも可能となっていて、同CPUを採用したAndroidタブレットと比べてRAMやストレージの面で競争力はあると思います。手頃な価格の大きめタブレットで、Amazon プライムビデオやHuluといった動画視聴サービスで高画質再生をしたい人は検討してみてはいかがでしょうか。

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著者情報

Masahide Omuraのアバター Masahide Omura Product Marketing Manager

Professional ChromeOS Administrator 取得者。これまでに40台以上の Chromebook を試し、業務でも Chromebook や Google Workspace の導入・活用支援も行う。本業はアクセス解析や広告運用、ときにPMM。プロフィールはこちら

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