Amazfitは、2021年2月にスマートウォッチの新モデル「GTR 2e」と「GTS 2e」を発表しました。
どちらも昨年に発売された「GTR 2 / GTS 2」の廉価モデルというべき立ち位置ですが、健康管理やアクティビティトラッキングの機能はそのままで、音楽保存用ストレージなど使い手を選ぶ機能がなくなり、バッテリー駆動時間が改善して価格は下がったことが特長です。
「GTR 2」に搭載されていたスマートウォッチ本体に音楽を保存して再生させるという機能は、私の場合はほとんど使うことがなかったため、正直なところ過剰な機能だと思っていました。しかし「GTR 2e」になって過剰な機能がなくなったおかげで、バッテリーの持ちが良くなり価格も下がり、その他の主要な機能自体は変わらず…となれば、「Amazfit GTR 2e」はオススメできるスマートウォッチだと思います。
ということで今回も実機を提供していただきましたので、「Amazfit GTR 2e」のレビューをしていきます。
実機レビュー
まずは「Amazfit GTR 2e」の基本仕様をおさらいします。
スクリーン | 1.39インチ AMOLED 454×454(326ppi) 強化ガラス 指紋防止真空コーティング |
ネットワーク | Bluetooth 5.0 |
バッテリー | 471mAh(最大45日) マグネット式充電器 |
防水 | 5ATM |
サイズ | 46.4×46.4×10.8mm |
重さ | 32g(ベルトなし) |
ボディ素材 | アルミニウム合金 |
ベルト素材 | シリコン |
ベルト幅 | 22mm |
前回紹介している「GTS 2e」は四角っぽいデザインでしたが、「GTR 2e」は円形のデザインとなっています。
なお「GTR 2」からは、本体外観のデザインに大きな違いは見られません。
冒頭でもお伝えしたとおり、内部ストレージとスピーカー機能などがなくなることで価格が抑えられ、税込20,800円とお求めやすくなっています。
機能について
- SpO2(血中酸素飽和度)測定
- 24時間心拍数モニタリング
- 睡眠モニタリング
- ストレスモニタリング
- PAI健康評価システム
- アクティビティトラッキング(90のスポーツモード)
- 温度測定機能(接触型)
- 5ATM
- 最大45日のバッテリー駆動時間
機能についてですが、約2万円で買えるスマートウォッチと言ってもSpO2(血中酸素飽和度)を測定できたり、24時間心拍数モニタリング、睡眠モニタリング、ストレスモニタリング、PAI健康評価システムなど機能としては十分なものとなっています。
またアクティビティ等を測定するスポーツモードや約90種類となっているため、日々の健康管理はもちろんスポーツ時でも役立つ1台です。
バッテリー駆動時間もパワーセーブ利用で最大45日、ノーマルユースでも最大24日と駆動時間が非常に長くなっているのも特長です。
ちなみに「GTR 2e」の機能は基本的に「GTS 2e」と同じで、価格も同じであることからデザインの好みで選ぶということになります。
付属品について
続いて本体以外の付属品ですが、こちらもこれまでのモデルと同じで取説とマグネット式充電器の2点が含まれています。
なお今回の実機はグローバルモデルのため日本語では説明がありませんでした。
ただ設定自体はZeppアプリを通して行うことになるため、アプリがちゃんと日本語対応しているため困ることはないと思います。
「GTR 2e」の外観
それでは「GTS 2e」の外観を紹介していきます。
まずはスクリーンですが、円形のデザインでベゼル部分には時刻を示す線が入っています。
「GTR 2」には時刻と時刻の間にさらに4本の小さい線が入っていましたが、「GTR 2e」はそれがなくなり、線も細く薄い色になったため、スッキリとした印象になりました。
また高級感もありますので、普段使いからスポーツ、ビジネスでも十分に使えると思います。
側面には2つのボタンが備わっていて、これを押すことで画面の切り替えやモードの切り替えを行うことができます。
ちなみにこれは押すだけで、回しても反応はありません。
背面も素材感などは「GTR 2」と変わりませんが、「GTR 2e」にはスピーカーと思われる穴がなくなっています。
「GTR 2e」のベルトは22mm幅で、プッシュピン式ですので同じ幅のベルトであれば交換可能となっています。
同梱されているベルトはシリコン製となっていて、本体も5ATM防水ですのでお風呂やシャワーでもそのまま着けていくこともできます。
初期設定について
Amazfitのスマートウォッチは、起動させるとセットアップの前に専用の”Zepp”アプリをインストールするようにスクリーンにQRコードが表示され、指示に従って設定していくことで簡単にできます。
もちろんセットアップ前でも日本語表示にできるため、とくに問題なく進行できると思います。
アプリをインストールしてペアリングが完了すると、アプリでユーザーガイドが表示されますので、使い方もとくに困ることはありません。
このとき、すでにZeppアプリを使用したことがある(過去にAmazfitのスマートウォッチを持っていた)場合などは、設定や同期した内容を引き継ぐことが可能です。
ただ、文字盤など一部には機種ごと違いがあるため、見た目などは同じではない可能性があります。
スクリーンについて
スクリーンは1.35インチのラウンド形状で、フチがわずかに湾曲したガラスのAMLEDとなっています。
326ppiというスマホ並の高密度なピクセル数となっているため、色味もキレイで文字もハッキリと見ることができます。
さすがに直射日光では反射しますが、屋内でも屋外でも安定して見やすいため、時計としての役割は十分に果たしてくれます。
また文字盤を変更することで、スワイプなどせずとも文字盤上にアクティビティや測定結果を表示することもできるため、必要に応じて文字盤を使い分けるということもできます。
モニタリング機能
「GTR 2」や「GTS 2e」と同じく、「GTR 2e」にも血中酸素飽和度(SpO2)の測定と24時間連続心拍数モニタリング、睡眠モニタリング、ストレスチェック、PAI健康評価システムなどのモニタリング機能が搭載されています。
医療グレードの機能ではないものの、普段の生活の健康管理用としては十分です。
個人的にはPAIのように運動不足を改善するための指標があることで運動や席を立つことを意識できるため、機能としては問題ないと思います。
バッテリーについて
1週間ほど使ってみたところ、私の使い方でも1日あたり10〜12%程度しか消費しなかったため、24時間連続でスクリーンを点灯させているなどしなければ、1週間以上はしっかり持つと思います。
心拍、ストレス、睡眠モニタリング、アクティビティ検出はオンにした状態で、7:00~22:00の間だけ常時表示ディスプレイをオン、通知時に画面点灯もオン、通知は1日あたり150件程度で10%程度ですので、ここをもう少し制限すれば2週間でも持つ可能性があります。
モニタリング機能も豊富でバッテリーも長持ちするため、スポーツ用途はもちろんですが、日常生活の健康管理用としても申し分はないと思います。
むしろ余計な機能がなくなったため、「GTR 2」よりも扱いやすいと感じています。
そして充電もマグネット式充電器によるものなので、これも手軽で良いですね。
USB-Aポートを利用するためPCからでもモバイルバッテリーからでも充電できるため、アウトドアであっても安心です。
Zeppアプリ
Amazfitおなじみの管理アプリ”Zeppアプリ”は、日本語対応となっていますので困ることはないと思います。
お馴染みになったからこそ、分かりづらいところもなくなってきましたし、見たい情報もわかりやすく表示されるようになっていますので、日々の健康管理やアクティビティチェックであればZeppアプリで十分だと思います。
ただ、毎度毎度お伝えして恐縮ですが、文字盤のデザインは今回も好みの分かれるものとなっています。
デザインだけで見ると、個人的には「GTS 2」や「GTS 2 mini」、「GTS 2e」の方が良いデザインがあるように思います(Apple Watchを意識しているからかもしれませんが)。
バランスの良い高機能なスマートウォッチ
ということで、ざっと「Amazfit GTR 2e」をレビューしてきましたが、これまで触ってきたAmazfitのスマートウォッチの中でも、ほとんどの人にオススメのできる良いモデルだと思います。
機能面では十分ですし、とくにバッテリーの持ちが良いことで充電という手間を減らすことになりますので、普段使いの健康管理のためであれば尚更おすすめできます。
一方で、文字盤のデザインが限定的という変なところで制約もありますので、その点を我慢できれば、選択肢としてとても良いと思います。
普段使いからビジネスなどいろんなシーンで、健康管理をメインのスマートウォッチをお探しであれば、「Amazfit GTR 2e」を検討してみてはいかがでしょうか。