ついに8月20日に国内で発売されたGoogleのミッドレンジスマートフォン「Pixel 4a」ですが、私も例にもれず予約開始直後に申込み、無事21日には到着していました。
この数日間、あれこれ持ち出したり無駄に触ってみましたが、おそらくAndroidスマートフォンで5万円以下のモデルを探している方にとってはベストな1台になるだろうと思っています。
ただし、それでも物足りない部分が多々あるのも事実です。
そんなわけで今回は、Googleの「Pixel 4a」を数日間使用してのレビューをまとめていきます。
開封と同梱品
まずはさっと開封して中身をチェックです。
箱はいつもどおりのシンプルなデザインです。
内容物は、USB-C to Cケーブルと充電器、USB-C to Aの変換コネクタが付属しています。
「Pixel 4a」にはイヤホンジャックがついていますので、3.5mmジャック変換コネクタではないのが「Pixel 4」などとの違いです。
Pixel 4a のポイントとレビュー
まずはざっと外観をチェックしていきますが、「Pixel 4」から大きな変更点といえばリアマウントに戻った指紋センサとイヤホンジャックの搭載、そしてパンチホールディスプレイの採用です。
リアマウント指紋センサとイヤホンジャック
「Pixel 4」では、指紋センサが廃止され顔認証によるアンロックシステムのみとなりました。
この点については語るべくもなく、不便だったことは皆さんもご存知のとおりだと思います。
「Pixel 4a」に搭載される指紋センサは、「Pixel 3 / 3a」シリーズと同じように良く反応してくれてスムーズですし、やっぱ指紋センサがあると使いやすいと思います。
もう一つ、人によってプラス点になるのがイヤホンジャックがあることでしょうか。
前モデルの「Pixel 3a」にもありましたが、ハイエンドに近づくとイヤホンジャックが無くなっていくのは最近の傾向ですので、これが必要な方には「Pixel 4a」は良い選択肢になると思います。
ただし防水などではありませんので、その点はご注意ください。
パンチホールディスプレイを採用
パッと見て「Pixel 4」と違う点は、パンチホールディスプレイを採用していることも一つ挙げられます。
ディスプレイサイズは5.8インチで、「Pixel 4」の5.7インチより広くなっていますが、サイズは縦に3mm小さく、幅が0.6mm大きくなっていますが、パンチホールを採用したことで上部のベゼルが狭くなったことでコンパクトながら大画面となっています。
OLEDであることや解像度、HDRをサポートしていることに違いはありませんが、「Pixel 4a」はスムーズディスプレイ(最大90Hz Refresh rate)やアンビエントEQに対応していないなど、わずかに違いがあります。
私としては、ゲームもしないし60Hzでも困ることはないので問題はないと思っています。
リアカメラはシングルでも夜景モードは搭載
リアカメラのデザインは「Pixel 4」のようになっていますが、12.2MPのシングル仕様となっています。
スペックシートを見る限りでは、カメラ自体の基本的なスペックは「Pixel 4」のメインカメラと違いはないようです。
「Pixel 4」では16MPの望遠カメラとセットでしたので、広角や望遠などを使い分けたいユーザーには少し物足りない仕様ですが、強力な夜景モードは搭載されています。
やや暗い場所や時間帯、夜景撮影をすることがある方なら、悪くない選択肢だと思いますし、例えば同価格帯でライバルとなる「iPhone SE」よりも優位なポイントになります。
筐体は樹脂製だけど持ちやすく、軽い
「Pixel 3」や「Pixel 4」は金属とガラスのボディでしたが、「Pixel 4a」は「3a」と同じくポリカーボネート製ユニボディを採用しています。
樹脂なので滑りやすいんじゃないかと心配はありましたが、想像しているよりも滑りにくく持ちやすくなっています。
また指紋も残りにくいのが良いですね。
小さいわりに重さを感じた「Pixel 3 / 4」に比べると、「Pixel 4a」は軽く感じますので、筐体が樹脂製であることはデメリットではないと思います。
あとは落下した時のダメージがどうなのか…というところですが、落とす勇気はないので試していません。
スペックは必要十分
ゲームはほとんどしないので、比較しようもなかったりするわけなんですが、ネットやメール、動画、ニュースアプリやG SuiteアプリやPDF閲覧など基本的な操作に関しては、かなり快適に動作します。
写真を撮影してからの待機時間などもありませんし、動画撮影してからも発熱はそれなりにありますが、固まって操作不能になるということもありません。
3Dの重たいゲームなどをすると息切れしそうな感じがありますが、そういうゲームをしなければ、おそらく問題は出てこないと思います。
なんというか、日常使いからゲームまで広く対応ができる、かなりバランスの取れたモデルという感じですね。
バッテリーも長持ちで十分過ぎる
バッテリーに関しては、「Pixel 3 / 4」シリーズと続く問題点でしたが、「4a」は「3a」と同様に、バッテリー駆動時間も長く、安心して使うことができます。
先日、フル充電の状態から音楽を1時間程度、テザリングも3時間ほど使って半日ほど経過しましたが、バッテリー残量は60%ちょっととかなり持ちます。
ゲームなどもとくにせず、例えば通勤通学の時間に音楽を聞いたりニュース見たり、適当に連絡を取ったりする程度の使い方であれば、1日は充電せずとも余裕でいけそうですね。
Felica対応で国内利用には最適
「Pixel 4a」も、国内モデルはFelica(おサイフケータイ)に対応していますので、交通系ICカードやら電子決済に使えるので、相変わらず便利です。
ただ、私はGoogleストアから購入しましたが、プリインストールアプリに”おサイフケータイ”アプリが入っておらず、Google Payの設定が進まなかったので非対応かと思って焦ってしまいました。
なので、もし国内モデルで購入した機種がGoogle Payの支払い設定でうまく行かない場合、一度Google Play ストアから”おサイフケータイ”アプリをインストールしてみると解決すると思います。
ワイヤレス充電があれば文句なし
ここまで様々な面で、バランスの取れた良いAndroidスマートフォンですが、ライバルとなる「iPhone SE」に搭載されているのに「Pixel 4a」にないものと言えば、やっぱりこのワイヤレス充電です。
私はここ何台かをワイヤレス充電対応機種で過ごしていますので、充電器に置くだけでOKなワイヤレス充電対応機種は何かと便利ですが、慣れるとそれ無しでは不便に感じてしまうのが良いやら悪いやら。
ただ、これもワイヤレス充電に慣れてしまった人間からの感想なので、いま手持ちの機種がワイヤレス充電に対応しておらず、とくになくても困らないと思うのであれば、「Pixel 4a」は素晴らしい選択肢になると思います。
3年間のアップデート保証付き
ハイエンドに慣れてしまった人だと、やや不便に感じたり物足りないことはあると思いますが、価格を考えれば「Pixel 4a」の完成度は素晴らしいものだと思います。
また、これまでのGoogleスマホと同様に3年間のソフトウェアアップデートが保証されていますので、安心感があります。
正直、価格とスペックだけを考えてしまえば、XiaomiやOPPOなど他にも選択肢はいくつか出て来るわけですが、中華スマホはアップデートがいつまで続くのか不安な面もあります。
その点、「Pixel 4a」はGoogle謹製のスマートフォンなわけなので、3年間のソフトウェアアップデートが保証されているというだけでも買う価値はあると思います。
購入のハードルも低いですし、「Pixel 4a」はスマートフォンに慣れていない方に向けても良い機種だと思います。
今回、こんな感じの初心者向けガイドブックが同梱されていましたので、はじめてAndroidスマホを使う方にもおすすめできます。
まとめ
ということで、ざっくりとこの数日間「Google Pixel 4a」を使ってみてのレビューをまとめてきました。
正直、ハイエンドじゃなくても良く、ワイヤレス充電なしが気にならないのであれば、この価格にしてこの完成度の高さなので、5万円以下のAndroidスマートフォンとしてはベストな、買うべき1台だと思います。
ゲーミングとして考えるとやや物足りなさはあるため、ヘビーユーザーだと心もとないかもしれません。しかし、純正のAndroidであることや3年間のアップデート保証があること、購入しやすさなども考えると、どちらかと言えばスマホ初心者やライトユーザー向けにおすすめできるモデルだと思います。
手持ちの機種が古くなったから買い替えたいとか、初めてAndroidスマホを使う…なんて場合には、「Google Pixel 4a」をぜひ検討してみてはいかがでしょうか。