欧州委員会(European Commission)はデジタル市場法(DMA)に基づき、Google に対して新たな調査手続きを開始しました。
これは、サードパーティの AI サービスプロバイダーに対し、Google 自身の AI である「Gemini」と同等の Android 機能へアクセス権を与えることなどを目的としています。
欧州委員会によると、この手続きは開始から 6 ヶ月以内に完了する予定で、この期間に Google が DMA を遵守しているかどうかが判断されます。また、最初の 3 ヶ月以内に予備的な調査結果と、Google が講ずべき措置の草案が共有される見通しです。
Android における AI 統合の公平性
今回の要求における大きなポイントの一つは、Google が現在 Android スマートフォンにシステムレベルで統合している Gemini の機能連携についてです。
欧州委員会は、サードパーティの AI 開発者に対しても、Gemini が利用しているのと同じ機能への「公平かつ効果的なアクセス」を提供するよう求めています。
これにより、ユーザーがスマートフォン上で Gemini 以外の AI アシスタントを選択した場合でも同等の利便性を享受できるようにし、公平な競争環境を作る狙いがあります。
ユーザー視点で見れば、もしこの措置が適用されれば、Android 上で ChatGPT や Claude といった他社製 AI が、現在の Gemini(あるいは Google アシスタント)のようにシステムに深く統合され、より便利に使えるようになる可能性があります。
選択肢が増えることは歓迎すべきですが、OS としての統一感やセキュリティがどう保たれるのかは、現時点では不明です。
検索データの提供と罰金の可能性
もう一つのポイントは、競合するサードパーティの検索エンジンや AI チャットボットプロバイダーに対し、Google 検索が保持するデータへのアクセス提供を求めている点です。
これらには匿名化されたランキング、クエリ、クリック、表示データなどが含まれており、競合他社が自社サービスを最適化し、Google 検索に対する実質的な代替手段をユーザーに提供するために不可欠なデータであるとされています。
もし Google がこれに従わず、DMA に準拠していないと判断された場合、より重い正式な調査が開始され、全世界の年間売上高の最大 10% に相当する巨額の罰金が科される可能性があります。
まとめ
欧州委員会は Google に対し、Android におけるサードパーティ AI への機能開放と、競合への検索データ提供を求める調査手続きを開始しました。
3 ヶ月以内に具体的な措置案が示される予定で、Google には Gemini 以外の AI も Android システムと同等に連携できる環境作りが求められています。


