Google DeepMind の CEO である Demis Hassabis 氏は、スイスのダボスで開催された世界経済フォーラムにおけるインタビューで、Gemini に広告を導入する計画は「現時点ではない」と改めて明言しました。
今回の発言は、The Verge の Alex Heath 氏との対話の中で出たものです。Hassabis 氏は、Gemini アプリ内に広告を組み込む予定があるかという問いに対し、明確に否定しました。
これは、2025 年 12 月に Google のグローバル広告担当副社長である Dan Taylor 氏が AdWeek の報道を受けて発表した「Gemini アプリに広告はなく、それを変更する計画も現在はない」という声明と一致しており、Google 内部で方針が一貫していることを示唆しています。
ChatGPT の広告導入には「驚き」
Hassabis 氏はインタビューの中で、競合である ChatGPT がユーザーに対して広告を表示する決定を下したことについても触れました。
「彼らがそれほど早い段階でその方向に進んだのは興味深い」と述べ、「おそらく収益を増やす必要性を感じているのだろう」と分析しています。
このコメントからは、Google が検索広告など既存の収益基盤を持っているため、AI 分野単体での短期的な収益化を急ぐ必要がないと考えられます。
「信頼できるアシスタント」を目指す
また、Google が広告導入を見送っている背景には、AI アシスタント特有の「信頼性」への懸念があるとしています。
Hassabis 氏は、ユーザーにとってパーソナルな情報を扱い、信頼できるユニバーサル・アシスタントを目指す上で、推奨事項が純粋にユーザーのためであり、偏りや汚れがないことが重要だと語っています。
もし、そこに広告を混ぜ始めると、機能するかもしれませんが、そのやり方には非常に慎重になる必要があります。下手にやれば台無しになる方法はいくらでもあります
AI がユーザーの個人情報を理解し、最適な提案を行うことに関して、広告がノイズとなり信頼を損なうリスクを Google は慎重に見極めているようです。
現在は技術的な向上と、より幅広いフォームファクタでのアシスタント機能の充実に注力している段階です。
とはいえ、Google 検索の「AI モード」では広告表示のテストが行われているなど、Gemini アプリ以外の AI 機能では広告が表示される可能性は否定できません。
まとめ
Google DeepMind CEO から、Gemini への広告導入計画がないことが改めて明言されました。
しかし、今回の発言は「将来にわたって絶対に広告が入らない」ことを約束するものではありません。Google も企業である以上、長期的には何らかの形で収益化の手法が変わる可能性は残されています。
少なくとも現状では、Gemini はクリーンなユーザーインターフェースを維持し、純粋なアシスタント機能としての進化に集中する方針であることは間違いなさそうです。


