Google が新しく申請した特許から、将来の折りたたみ式 Pixel デバイスや巻取り式デバイスに向けた、新しいバッテリー固定構造を検討していることが明らかになりました。
この情報は米国特許商標庁 (USPTO) に提出された資料(Hypertxt 経由)によるもので、現在のスマートフォンで主流となっている接着剤による固定を廃止し、機械的な固定方法を採用する設計を開発していることが示されています。
折りたたみデバイス特有の課題と接地問題
折りたたみスマートフォンは、日常的な開閉動作によって内部のパーツに微細な動きや歪みが生じます。
従来の設計ではバッテリーを強力な接着剤で固定していますが、可動部を持つデバイスでは、長期間の使用により接着剤が劣化したり、電気的な接地(グラウンディング)が不安定になったりするリスクがありました。接地が不十分な場合、ノイズの発生や電力効率の低下、異常発熱といった問題につながる可能性があります。
Google が検討している新構造では、接着剤の代わりに専用の金属製フレームを使用し、バッテリーはこのフレーム内にスライドさせて収められ、機械的なストッパーによって物理的に固定される仕組みです。

- 金属製シャーシの活用:バッテリーを金属製の枠に収めることで、電気的な接地を確実に維持。
- バネによる自動調整:デバイスが曲がったりねじれたりしても、バネ仕掛けの接点が隙間を補完し、安定した接続を保つ。
- 物理的な位置固定:小さなブロック状のパーツが、バッテリーの移動やねじれを防止。
修理性の向上とワイヤレス充電の維持
この設計が採用された場合、バッテリー交換時に接着剤を剥がすための加熱や溶剤、無理な力を加える必要がなくなり、安全かつ簡単に交換ができるようになります。

Google は iFixit との提携を通じて Pixel デバイスの修理のしやすさを改善してきましたが、この構造はそうした方針に沿ったものと言えます。
また、機械的な固定方法を採用しつつも、バッテリー背面にワイヤレス充電用のコイルを配置するスペースは確保されており、既存の利便性を損なわない設計となっています。

高価な折りたたみデバイスにおいて、バッテリー交換の難易度が下がることはメリットであり、将来的にバッテリーが劣化しても、以前より安価かつ安全にメンテナンスが行えるようになることが期待されます。
巻取り式デバイスへの応用
今回の特許に関連して、折りたたみ式だけでなく「巻取り式(Rollable)」デバイスへの適用についても言及されています。
スライドして画面が広がるような次世代デバイスでも、パーツの移動に伴う電力供給の安定性は共通の課題であり、この新構造が解決策の一つとなる可能性があります。
とはいえ、現時点ではあくまで特許段階の情報であり、2026 年モデルとして期待される Pixel 11 Pro Fold にそのまま搭載されるかや、実際に製品として導入されるかはまだ分かりません。


