Google は公式ブログにて、新年の抱負を達成するために Gemini を活用する方法を紹介しました。
多くの人が目標達成に失敗する主な原因を「計画不足」にあるとし、Gemini を単なるチャットボットとしてではなく、スケジュール管理や継続的な学習をサポートする「専属コーチ」として使うための具体的なプロンプトや機能連携が提案されています。
ここでは、日本のユーザーが実際に使える日本語版プロンプトの例とともに紹介します。
曖昧な目標を「実行可能なプラン」へ変換する
目標を立てても挫折してしまう最大の理由は、具体的なアクションプランに落とし込めていないことにあります。
Gemini は、ユーザーの現状とゴール、そして制約条件を与えることで、実行可能なロードマップを作成してくれます。
例えば、フィットネスの目標については、単に「運動する」ではなく、現在の能力と利用可能な環境を伝えます。
半年後のマラソン大会での完走を目指しています。最近ハーフマラソンを 2 時間で完走しました。週に 5 日トレーニングが可能です。持久力を高め続けるための、月ごとのトレーニングプランを作成してください。
実際に、次のようなイメージで回答が返ってきます。

また、食生活の改善についても、献立を考える手間を AI に任せることで継続率を高められます。
より健康的な食生活にしたいです。毎週日曜日の朝 9 時に、高タンパクかつ野菜中心の 1 週間分の夕食プランを作成してください。調理時間は毎晩 45 分以内です。必要な買い物リストもあわせて作成してください。
具体的な日時を指定している場合、単なる応答ではなく毎朝プランを作成するための「予約アクション」が表示されます。

より具体的にするために、場所(ジムか自宅か)や時間などの制限、好き嫌いなどの個人的な好みなどを追加することをおすすめします。これにより、Gemini はより自分にあった現実的な応答を返してくれます。
「コーチング」として活用する
Gemini は、Google Workspace や他の Google アプリと連携できるため、単にテキストでアドバイスをもらうだけでなく、実際のデータを読み込ませたり、スケジュールに直接予定を組み込んだりすることが可能です。
例えば、家計を改善するために Google スプレッドシートやドキュメント内のデータを Gemini に分析させることで、具体的な節約プランを立てられます。
アップロードした Google スプレッドシート(過去 3 ヶ月の支出データ)を分析し、不必要な支出分野を 3 つ特定してください。その上で、支出を 15% 削減するために、来週からすぐに実行できる具体的な予算ルールを提案してください。
また、「本を読む」という目標を立てた場合、カレンダーと連携させることで予定やタスクとして登録することができます。
2026 年にビジネス書を 12 冊読みたいです。毎月 1 日に『広告に関連するノンフィクション書籍を 5 冊提案し、月間の読書・レビュー計画を作成する』というタスクを繰り返しカレンダーに設定してください。
Gemini のアプリ連携機能を有効にしていれば、プロンプトから直接 Google カレンダーや ToDo リストへアクセス可能です。
実際に、以下のように Google カレンダーに繰り返しの予定が作成されます。

アプリを行き来せずに「計画から登録まで」が完結するのは、Google ユーザーならではの大きなメリットと言えます。
「Gem」で自分専用の専門家を作る
Google AI Pro プランユーザーであれば、カスタム AI である「Gem(ジェム)」を活用することで、より自分に合った回答を得ることが可能になります。
例えば、特定のトピックや目標に特化させた Gemini のカスタムバージョンです。例えば「マラソンコーチ」という Gem を作成し、「あなたは私のランニングコーチです。私の過去のタイムと疲労度を常に考慮してアドバイスしてください」と指示を保存しておけば、毎回前提条件を説明する必要がなくなります。
Google は学習やキャリアアップなどでも活用を推奨しています。
- 語学学習: 「フランス語の動詞活用のクイズを出して」「今日のフレーズのフラッシュカードを作って」
- 面接練習: 「[職種] の面接シミュレーションをして。行動面接形式でお願いします」
- 習慣の置き換え: 「スマホを見る時間を減らしたいです。私がスマホを見てしまうトリガーを分析し、それぞれの代わりとなるポジティブな行動案を提示してください」
まとめ
今回 Google が紹介したアプローチは、Gemini に「正解」を求めるのではなく、Gemini と共に「プロセス」を構築するというものです。
日本でも Gemini のほとんどの機能を使うことができるため、2026年の抱負を達成するための相談相手として、ぜひ一度は試してみてください。
出典: Google Blog


