Google が 2025 年に登場した AI 機能を振り返る「2025 年の最も役立つ AI のヒント 40 選(40 of our most helpful AI tips from 2025)」を公開しました。
今年は Gemini モデルの進化はもちろん、画像生成モデル Nano Banana Pro の登場や、それらがアプリや Pixel デバイスに大きく影響を与えました。
今回は公開された一覧のなかから、Chromebook や Pixel を活用するユーザーにとって実用的な機能を紹介します。
Gemin と Workspace の連携
今年は Gemini および Google Workspace との連携機能などが強化され、様々な新機能が導入されました。
Gemini の Deep Research
Gemini の Deep Research では、従来の Web 検索の結果だけでなく、ユーザーの Gmail、Google ドライブ(ドキュメント、スライド、PDF など)、チャットなどの個人的なデータを横断してリサーチを行うことができるようになりました。
社内ドキュメントの文脈と、外部の最新 Web 情報を組み合わせて包括的なレポートを作成できるため、資料作成や調査業務にかかる時間を大幅に短縮できます。
Google スプレッドシートへの Gemini 統合
Google スプレッドシートでは Gemini の機能が統合され、ここでは =AI 関数が紹介されています。
この機能により、セル内で直接 AI への指示を記述することで、ユーザーフィードバックの分類、製品レビューの要約、テキストの生成などをシート上で完結させることが可能です。
Gemini の Gem の強化
Gem を使うことで、特定のトピックやワークフローに特化した指示(プロンプト)を事前に設定し、毎回同じ前提条件を説明する手間を省くことができます。作成した Gem は共有できるようになりました。
NotebookLM と Nano Banana の強化
Gemini モデルや最新の画像生成モデル Nano Banana を活用した、学習・クリエイティブツールのアップデートが多数ありました。
NotebookLM
NotebookLM では、アップロードした資料を元に AI が解説を行う音声解説に加え、動画解説が作成可能になりました。また、画像生成モデル Nano Banana を使用し、水彩画風やアニメ風などのスタイルで資料内容を解説する動画を生成できるようになりました。
実験的な Mixboard の展開
Google Labs の実験的ツール Mixboard でも Nano Banana Pro モデルが活用されています。ホワイトボード上のアイデアやメモを、高品質なプレゼンテーションスライドやビジュアルに変換する機能です。
Google フォトやレンズへの Nano Banana 統合
画像編集においては、Google フォトや Google レンズに Nano Banana が統合され、自然言語での編集指示が可能になりました。「フェンスを消して」「サングラスを外して」といった具体的な要望を言葉で伝えるだけで、高度な編集が適用されます。
Pixel Watch 4 と Pixel デバイスの新機能
Pixel デバイスでも、Gemini の統合が進められており、新機能や改善が導入されています。
Pixel Watch 4 の新ジェスチャー
Pixel Watch 4 ではジェスチャー機能が強化されました。ダブルピンチ(指を 2 回つまむ動作)や手首をひねる動作だけで、通知のスクロール、アラームのスヌーズ、タイマーの操作などが可能です。
加えて「手をあげて話す」機能により、ウェイクワード(OK Google)を言わずに、時計を口元に近づけて話すだけで Gemini との会話を開始できるようになっています。
Pixel スマートフォンの「マジックサジェスト」
Pixel スマートフォン向けには「マジックサジェスト」が紹介されています。
これは Gemini モデルを使用して、Gmail の予約詳細、カレンダーのイベント、天気予報などを横断的に分析し、ユーザーが必要とする情報を先回りして提示する機能です。複数のアプリを行き来することなく、必要なタイミングで必要な情報にアクセスできるようサポートします。
その他の便利機能
上記の他にも、日々の生活や学習をサポートする多くの機能が紹介されています。
- Gemini Live : カメラで映しながら「この椅子のきしみはどう直す?」と話しかけるなど、リアルタイムの映像を通じたトラブルシューティングが可能です。
- Google マップのリスト作成 : 行きたい場所のスクリーンショットを撮るだけで、AI が場所を特定してマップのリストに保存します。
- Gmail のスケジュール調整 : メールの文脈から会議設定の意図を読み取り、ワンクリックでカレンダーの空き状況に基づいた候補日時を提案します。
- かこって検索の翻訳 : 画面上のテキストを翻訳する際、スクロールしても翻訳表示が途切れず継続されるようになり、長い記事もスムーズに読めるようになりました。
- Google Home の自動化 : 自然言語で「日没に電気をつけて鍵を閉める」と話しかけるだけで、スマートホームの自動化機能を作成できます。
この他にも多数の機能が紹介されていますが、機能の一部は日本語ではまだ展開されていないものもあります。
まとめ
2025 年の Google の AI 機能は、Gemini を中心としつつも、Workspace での業務効率化、NotebookLM での学習支援、Pixel でのハンズフリー操作など、用途に合わせて最適化された形で提供されています。
多くの機能は日本語でも利用可能なため、Gemini や NotebookLM、Google フォトなどアプリの新機能を試してみてはいかがでしょうか。
より詳しい内容については、「40 of our most helpful AI tips from 2025」をご覧ください。
出典: Google Blog


