Google は 2025 年 12 月 18 日（現地時間）、 AI によって生成されたコンテンツの透明性を高める取り組みとして、 Gemini アプリ内で動画の真偽を検証できる新機能の提供を開始しました。
これにより、ユーザーは手元の動画ファイルをアップロードして Gemini に問いかけるだけで、その動画が Google の AI によって生成、あるいは編集されたものかどうかを簡単に確認できるようになります。
SynthID を活用
この検証機能は、 Google が開発した目に見えない電子透かし技術である SynthID を活用しており、Gemini アプリに動画をアップロードし、「これは Google AI を使って生成されたものですか？」といった質問を投げかけるだけで確認することができます。
Gemini は動画の映像トラックと音声トラックの両方をスキャンし、 SynthID の有無を確認した上で、独自の推論に基づいた回答を提示します。
SynthID が埋め込まれていない動画では、Gemini が推定して答えを返します。
検証可能な動画の制限と対応状況
現在、 Gemini アプリで動画を検証するためには、次のような制限が設けられていることに注意してください。
- アップロード可能なファイルサイズ：最大 100MB まで
- 動画の長さ：最大 90 秒 まで
そのため、長尺の動画を確認したい場合は、あらかじめ特定の箇所を切り出しておくといった工夫が必要になるかもしれません。
この機能は、画像と動画の両方の検証において、 Gemini アプリがサポートされているすべての国と言語で展開されています。
動画のどの部分が AI 製かも説明
単に「 AI 製か否か」を判定するだけでなく、動画のどのセグメントに AI の要素が含まれているかを具体的に説明してくれる点がこの機能の大きな特徴です。
例えば、「10 秒から 20 秒の間の音声に SynthID が検出されましたが、映像には検出されませんでした」といった結果を得ることができます。
まとめ
Google は AI 生成された画像に続き、動画も Gemini アプリで検証できる機能の提供を開始しました。
手軽に AI で生成されたコンテンツかどうかを確認できるようになりますが、現時点で検出できるのはあくまで Google の AI ツールによって埋め込まれた SynthID に限定されるため、他社の AI 生成コンテンツについては引き続き注意が必要です。
出典: Google Blog
