Google は 2025 年 12 月 11 日（現地時間）、Gmail のデータ分類ラベル機能を拡張し、管理者がデータ損失防止（DLP）ルールを使用してメールにヘッダーまたはフッターにメッセージを追加できるようになったことを発表しました。
この機能は、即時リリースおよび計画的リリースドメインの両方ですでに利用可能となっています。
社外ユーザーにも「機密性」を確実に周知
これまで Google Workspace の管理者は、組織のガイドライン（「極秘」、「社外秘」など）に従ってメールコンテンツを分類し、ラベルを付与することができました。
しかし、その分類ラベル自体は「同じドメイン内の受信者」にしか表示されない仕様であり、社外の受信者にはそのメールが機密情報であることをシステム的に伝えるのが難しいという課題がありました。
今回のアップデートにより、管理者は DLP ルールのアクションとして「ヘッダーまたはフッターメッセージを追加する」を選択できるようになります。
これにより、特定の条件（機密ラベルが付いたメールなど）に合致したメールが送信される際、自動的に本文の上部または下部にメッセージが挿入されます。
このメッセージは、ドメイン外のユーザー（外部の受信者）にも表示され、PC だけでなくモバイルデバイスで表示されるため、受信環境を問わず確実に注意喚起を行うことができます。
挿入されるメッセージは管理者がテキストをカスタマイズでき、情報の取り扱いに関する社内規定や詳細ページへのリンクを含めることも可能です。
対象プラン
この機能（DLP ルールおよびラベル機能）を利用できるエディションは以下の通りです。Business Starter や Standard などの下位プランでは利用できない点にご注意ください。
- Google Workspace: Enterprise Standard / Plus
- Education: Fundamentals / Standard / Plus / Teaching & Learning Upgrade
- Frontline: Standard / Plus
- その他: Cloud Identity Premium (Gmailを含むWorkspaceプランを利用している場合)
対象プランの管理者の方は、管理コンソールの DLP ルール設定から、外部送信時の安全性向上策として検討してみてはいかがでしょうか。
