Google は Gemini 3 とともに発表した開発者向けのエージェント型開発プラットフォーム「Google Antigravity」において、AI Pro と AI Ultra の加入者へ優先アクセスとより高いレート上限に変更し、無料プランのユーザーに向けても週単位の新しいレート制限方式に変更したことを発表しました。
この変更は需要増加への対応として行われたもので、複数エージェントを活用する高度な作業をより効率的に進められるようになることが期待されます。
Google Antigravity のレート制限がアップデート
Google によると、AI Pro と AI Ultra を利用中のユーザーには、最も高いレート上限と、5時間ごとの上限更新が適用されるようになりました。
Antigravity は複数エージェントが自律的にタスクを進める仕組みを持つため、複雑なプロジェクトでは利用量が多くなりやすい傾向にあります。
そのため、今回の改善によって開発作業が止まりにくくなり、とくに大規模なプロジェクトで Antigravity を使用する場合、中断なく進めやすくなる点が最大のメリットです。
一方、無料プランのユーザーについては、短時間で利用上限に到達しにくくするため、週単位の新しいレート制限方式へ変更されています。
Google は、エージェントが行う「作業量」が消費量に直結し、シンプルなタスクほど消費が少ないという点も説明しています。
なお、利用プランにかかわらず、Gemini 3 Pro モデルの利用、無制限のタブ補完、Agent Manager やブラウザー統合といったすべての機能は共通して提供され続けるとのことです。
Google Antigravity とは?
Google Antigravity は、Gemini 3 の能力を活用したエージェント型の開発プラットフォームです。
エディタ、ターミナル、ブラウザで複数の AI エージェントが自律的に動作し、ユーザーは開発の「設計者」としてタスクの方向性を指示するだけで、エージェントが計画・実行まで進めてくれる点が特徴です。
複数エージェントが同時に作業することで、UI の実装、デバッグ、リファクタリング、リサーチなどを高速化でき、従来よりも短い時間で開発を進められる可能性があります。
現在、Antigravity のパブリックプレビューは MacOS、Windows、Linux で無償提供されています。
ChromeOS でも使えるが、ARM64 チップは AI 機能が使えない
なお、Chromebook (ChromeOS) でも Linux 版をインストールして使うことができます。
ただし、Intel / AMD チップを搭載する Chromebook では AI 機能を含めてすべての機能を利用できますが、MediaTek Kompanio (Arm チップ) を搭載する Chromebook はインストールして Antigravity を使うことはできるものの、現状 AI エージェント機能が利用できません。
これは公式コミュニティでも言及されており、現時点では修正の見込みがあるかは不明です。そのため、少なくとも記事執筆時点では、筆者のおすすめである Lenovo Chromebook Plus Gen 10 ではエージェント機能が使えない点にご注意ください。
まとめ
Google Antigravity のレート制限改善は、増加する利用ニーズに対応するための重要な更新です。
AI Pro / Ultra ユーザーはより高いレート上限と優先アクセスが得られ、無料ユーザーも短期的な制限に悩まされにくくなりました。
より詳しい内容は、Google Antigravity 公式サイトをご覧ください。
出典: Google Blog


