Google は 2025 年 11 月 5 日(米国時間)、Chrome ブラウザの安定版 Chrome 142 向けに 5 件の脆弱性修正を含むセキュリティアップデートを展開しました。
このアップデートにより、デスクトップ版は Windows / Mac / Linux 向けに 142.0.7444.134/.135 が、Android 版は 142.0.7444.138 が配信されます。
いずれも今後数日から数週間かけて順次展開される予定です。
セキュリティ修正の内容
今回修正された脆弱性は以下の 5 件で、うち 3 件が深刻度「高(High)」に分類されています。
- CVE-2025-12725: WebGPU における out of bounds write
- CVE-2025-12726: Views における不適切な実装
- CVE-2025-12727: V8 における不適切な実装
- CVE-2025-12728: Omnibox における不適切な実装
- CVE-2025-12729: Omnibox における不適切な実装
これらの脆弱性は、グラフィック処理やブラウザの UI 表示、JavaScript エンジン、アドレスバー入力処理といった複数の重要コンポーネントに関係しており、悪意あるコード実行やメモリ破損などのリスクを軽減するための修正が含まれています。
なお、Google は修正版が広く展開されるまで技術的な詳細を非公開としています。また、AddressSanitizer や libFuzzer などのツールによって、開発段階で多くの脆弱性が検出・修正されています。
Android 版もアップデート
同日に配信された Android 版 Chrome(142.0.7444.138) にも、デスクトップ版と同様のセキュリティ修正が含まれています。
加えて、安定性とパフォーマンスの改善も行われており、数日以内に Google Play ストアを通じて順次展開されます。
手動でアップデートを確認する方法
Chrome ブラウザは通常、自動的に更新されますが、手動でアップデートを確認することも可能です。
- Chrome を開き、右上のメニュー(︙)をクリック
- [設定] > [Google Chrome について] を選択
- 更新が利用可能な場合は自動的にダウンロードが開始されます
- アップデート完了後は、ブラウザを再起動して変更を適用してください
なお、現在 ChromeOS の最新バージョンは 141 となっており、ChromeOS 142 のリリースは 2025 年 11 月 11 日が予定されています。
Chromebook ユーザーも、ChromeOS 142 へのアップデートで同様のセキュリティ修正が反映される予定です。
出典: Chrome Releases


