Google は、これまで教育機関向けに限定提供していた Google チャット の「会話作成制限」機能を、より多くの Google Workspace ユーザー向けに拡大しました。
この変更により、管理者は組織内で誰が新しい会話を開始できるかを制御できるようになります。
会話作成を制限できる新しい管理オプション
この機能は、管理者がユーザー単位で会話の作成を制限できる設定です。対象とされたユーザーは、新しい会話の開始や既存の会話への新規メンバー追加ができなくなりますが、すでに参加している会話内でのやり取りは引き続き可能です。
これにより、教育現場での生徒向け利用と同様に、企業や団体でも「一部の従業員は重要なメッセージの受信や返信のみを許可し、不要な会話の乱立を防ぐ」といった運用が実現できます。
組織内コミュニケーションの安全性と管理性を向上
Google はこの機能について、「安全で管理しやすいコミュニケーションを実現するための仕組み」と説明しています。管理者は、組織部門(OU)や Google グループ単位で設定を適用できるため、部門や役職に応じて柔軟な制御が可能です。
Google チャットの会話の作成を制限できる設定はデフォルトではオフになっており、管理コンソールから有効化する必要があります。設定は、Google 管理コンソールから以下のページにアクセスすることで変更できます。
- [アプリ] > [Google Workspace] > [Google チャット] > [チャットとスペースの制限] > [ダイレクト メッセージ、グループ メッセージ、スペースの作成を制限する] のチェックボックスをオン
エンドユーザー側では設定を変更することはできません。
展開スケジュールと対象プラン
この機能は 2025 年 11 月 3 日から、即時リリースおよび計画的リリースドメインの両方で、最大 3 日かけて段階的に展開されています。
対象の Google Workspace プランは以下のとおりです。
- Business Plus
- Enterprise Standard / Plus
- Business Continuity / Continuity Plus
- Frontline Standard / Plus
記事執筆時点では、筆者の Business Plus および Enterprise Standard では変更をまだ確認することができませんでした。


