Google は、Gemini アプリの月次アップデート「Gemini Drop」として、2025 年 10 月版の新機能を発表しました。
7 月から毎月展開されているこのシリーズでは、Gemini アプリや関連 AI サービスの主要なアップデートをまとめて紹介しています。
今月は、映像生成 AI「Veo 3.1」の進化や、Canvas でのスライド自動生成、LaTeX 対応の強化など、実用性の高いアップデートが中心です。
Veo 3.1:よりリアルな映像生成が可能に
動画生成モデル「Veo 3.1」では、被写体や背景の質感がさらにリアルになり、より自然な動きや陰影を表現できるようになりました。
また、カメラアングルのコントロール性が改善され、セリフや効果音を含む音声付きのダイアログ動画も生成可能になっています。
生成された動画は Gemini アプリや Veo ウェブツール内で確認でき、SNS 向けのショート動画作成などにも活用できます。
Gemini 2.5 Flash:手順ガイドと図表理解が向上
軽量モデル「Gemini 2.5 Flash」がアップデートされ、段階的な手順解説やノート整理など、複雑なタスクにおける構造的な回答が強化されました。
さらに、図表や画像を読み取って内容を整理する精度も向上しており、学習支援や業務メモ整理などにも役立ちます。
Canvas:スライドを自動生成し、Google スライドへ出力可能に
Gemini のキャンバス機能「Canvas」が進化し、トピックを入力するだけでスライド資料を自動生成できるようになりました。
生成結果には、テーマカラーや関連画像が自動的に組み込まれ、ワンクリックで Google スライド形式にエクスポートできます。これにより、資料作成の下地を Gemini に任せ、最終調整をスライド上で行うというワークフローが可能になります。
なお、この機能は本日から Google AI Pro プラン向けに展開され、今後数週間以内に無料ユーザー向けにも展開されます。
LaTeX 対応の強化:数式処理がよりスムーズに
Web版の Gemini では、LaTeX レンダリングが改善されました。
これにより、複雑な数式をきれいに表示するだけでなく、数式をコピー・編集・PDF 出力できるようになっています。研究者や学生など、数式を多く扱うユーザーにとって扱いやすい仕様になりました。
Gemini for Google TV:音声アシスタントとして番組検索が可能に
Gemini は Google TV にも対応し、音声アシスタントとして利用できるようになりました。
テレビ視聴中に「おすすめの映画を教えて」と話しかけると、Gemini がその場で候補を提示し、YouTube の関連動画を使って視聴前に内容を把握できます。
まとめ
2025 年 10 月の Gemini Drop では、これまでのモデル性能強化に加えて、映像・資料・数式・音声といった各分野の実用性を高めるアップデートが中心でした。
とくに Veo 3.1 と Canvas のスライド生成は、クリエイティブワークやビジネス、学習支援において Gemini の活用範囲を広げる内容です。
今後も HelenTech では、毎月の「Gemini Drop」を通じて、Gemini アプリと関連AIの進化を追いかけていきます。
- 過去の Gemini Drop
出典: Google


