Google メッセージのアップデートにより、Google フォトに保存されているクラウド上の写真や動画が、アプリ内のメディア選択画面に直接統合されるようになります。
これにより、これまで必要だった「フォルダ」を開く一手間と、「写真と動画」へのアクセス許可が不要になります。
何が変わった?新しい写真選択画面とそのメリット
今回のアップデートで、写真や動画の選択画面が新しくなり、以下のメリットがあります。
Google フォトの写真が直接表示される
メッセージでメディアを共有するためにギャラリーを開くと、スマートフォン本体のメディアと並んで、Google フォトに保存されている写真や動画も直接一覧表示されるようになります。

これまでは Google フォトのメディアを選ぶために「フォルダ」ボタンをタップする必要がありましたが、新しい画面ではその一手間が不要になります。

「写真と動画」へのアクセス許可が不要に
新しい選択画面は Android の標準機能を利用しているため、Google メッセージアプリにスマートフォン全体の「写真と動画」へのアクセス許可を与える必要がなくなります。 これにより、プライバシー保護が向上します。
以前に許可していた場合は、アップデート後に設定から許可を取り消すことが可能です。
これまでの課題:なぜ一手間必要だったのか?
従来の Google メッセージでは、アプリのデザインと一体感を高めるために、アプリ独自の写真選択画面(カスタムメディアピッカー)が使われていました。
例えば、カメラのプレビューとギャラリーを同じ画面に表示するといったデザインは、この独自画面だからこそ可能でした。
しかし、この独自画面には、Google フォトのメディアを選ぶ際に「フォルダ」を開く追加操作が必要になる点や、機能するためにスマートフォン内の「写真と動画」全体へのアクセス許可を求められるというセキュリティ上の懸念がありました。
解決策:Android の新機能「埋め込み型フォトピッカー」
これらの課題を解決するのが、Android に導入された新しい「埋め込み型フォトピッカー」機能です。
これは、Android 標準の写真選択機能(システムフォトピッカー)が持つセキュリティの高さと、アプリ独自画面のようなデザインへの統合しやすさを両立させる技術です。Google メッセージはこの新機能を採用することで、今回の改善を実現しました。
展開状況
現時点では、この新しい埋め込み型フォトピッカーは Android 16 を搭載したデバイスで先行して利用可能になっているようです。Android 15 以前のデバイスでは、従来のインターフェースが表示される場合があります。
記事執筆時点では、筆者の Google Pixel 10 Pro (Android 16 QPR1) で確認できましたが、Samsung Galaxy S25 Ultra (One UI 7 / Android 15) ではまだ利用できませんでした。
この機能は Android 14 以降でサポートされていますが、利用には Google Play システムアップデートが必要なため、今後より多くのデバイスで利用可能になる見込みです。
まとめ
Google メッセージにおける Google フォト連携の強化は、写真や動画の共有をよりスムーズにし、同時にプライバシー保護も向上させるアップデートです。
お使いの Google メッセージで新しい選択画面が表示されるか、ぜひ確認してみてください。