Google は、スマートホーム管理アプリである Google Home アプリの大規模な再設計を発表しました。
ユーザーからのフィードバックに基づき、「速度」「信頼性」「網羅性」の 3 つを目標に掲げ、パフォーマンスの向上とデザインの刷新を実現しています。
このアップデートは、将来的に搭載される AI アシスタント Gemini を最大限に活用するための基盤となります。
パフォーマンスの大幅な向上
新しい Google Home アプリは、ユーザーが最も重視していたアプリの速度と信頼性の向上に注力しています。Google によると、この 1 年間で 100 以上の機能改善とパフォーマンス向上を実現したとのことです。
主な改善点は以下の通りです。
- アプリの高速化: アプリの読み込み速度が飛躍的に向上し、一部の Android 端末では従来より 70% 以上高速になりました。
- 安定性の向上: アプリのクラッシュが 80% 近く減少し、バグも削減されました。
- カメラ機能の改善: ライブビューの読み込みが 30% 速くなり、再生エラーは 40% 減少しました。カメラ履歴のスクロールも、フレームレートが 6 倍以上向上し、非常にスムーズな操作感を実現しています。
- 省電力化: バッテリー消費も改善されています。
これらの改善により、全体的により安定して応答性が良くなりました。
Gemini を見据えた新しいデザイン
新しいアプリは、デザインを全面的に見直し、より直感的でシンプルな操作性を実現しています。
これは、日本で来年初頭に提供開始予定の「Gemini for Home」による新機能を最大限に活用するために設計されたものです。
主要な機能へ素早くアクセスできるよう、以下の 3 つのタブに整理されました。
ホーム タブ
家全体のデバイスや機能がこの画面に集約されています。スワイプ操作だけで「お気に入り」「すべてのデバイス」、特定のダッシュボード間をスムーズに移動でき、片手での操作性が向上しました。

アクティビティ タブ
Google 製および他社製のデバイスを問わず、家で起きたすべての出来事を一つのタイムラインで確認できます。また、「ホームブリーフ」機能を使えば、その日の出来事を要約して素早く把握することが可能です。

自動化タブ
画面上部には、次に実行される自動化が表示されるようになりました。さらに、iOS と Android の両方でエディタが刷新され、より高度な設定が容易になっています。

Gemini の対応後は、「1 回限りのオートメーション」の作成や、「誰かが家にいるときだけ実行する」といった新しい条件付きの開始条件も設定可能になります。
カメラ機能の強化
今回のアップデートでは、カメラ機能も大幅にアップグレードされました。
- 通知の改善: Android と iOS の両方で、イベント通知がアニメーション付きの拡大プレビューとして表示されます。これにより、ロック画面からでも何が起きているかをすぐに確認できます。
- 操作性の向上: アプリ内では、YouTube のようなジェスチャー操作が導入されました。タイムラインとイベントリストをスワイプで切り替えたり、ダブルタップで早送りや巻き戻しを行ったりと、より直感的に履歴を確認できます。

提供時期について
一部の機能はすでに利用可能になっていますが、デザインを刷新した新しい Google Home アプリは、本日より順次アップデートの提供が開始されます。
Gemini を活用した機能については、2026 年初頭に提供が開始される予定です。
なお、Google は予告していたように新しい Google Nest Cam と Google Home スピーカーも発表しました。
出典: Google