Nothing は、同社のスマートフォン向けに Android 16 をベースとした最新のカスタム OS「Nothing OS 4.0」のオープンベータ版を公開しました。
このアップデートは、新しい AI 機能の導入やシステムの改善が含まれています。
Nothing OS 4.0 ベータ版の対象機種
2025 年 10 月 1 日時点で、Nothing OS 4.0 オープンベータ版が利用可能なデバイスは以下の通りです。
- Nothing Phone (3)
- Nothing Phone (2)
- Nothing Phone (2a)
- Nothing Phone (2a) Plus
なお、Nothing Phone (3a) シリーズ向けのオープンベータ版は、いくつかの新機能とともに 10 月中に公開が予定されています。
Nothing OS 4.0 の主な新機能
今回のアップデートでは、デバイスごとに最適化された機能や、全モデルで利用できる新機能が提供されます。
Phone (3) 向けの新機能
Phone (3) では、AI 機能の強化が中心となっています。
- AI ダッシュボード: Essential Space に AI の使用状況を可視化するダッシュボードが導入され、大規模モデルの動作をより透明性の高い形で確認できます。
- 全般的な改善: ロック画面や常時表示ディスプレイ (AOD) のパフォーマンス向上、輝度調整の最適化、カメラや Bluetooth、Wi-Fi の安定性向上など、システム全体の安定性が強化されます。
Phone (2)、(2a)、(2a) Plus 向けの新機能
これらのデバイスには、カメラ機能の強化とパフォーマンス向上が提供されます。
- 「ストレッチ」カメラプリセット: 写真家 Jordan Hemingway 氏と共同で作成された新しいカメラプリセットです。豊かなシャドウと拡張されたハイライトにより、カメラアプリから直接、より個性的な写真を撮影できます。
- アプリの最適化: [設定] > [アプリ] > [アプリの最適化] から利用できる新機能で、アプリの起動速度が改善されます。
全機種共通の新機能
- ポップアップビュー: 2 つのフローティングアイコンが表示され、アプリ間の切り替えがより素早く行えるようになります。
- 新しいロック画面の時計: 2 種類の新しい時計デザインが追加されます。
- クイック設定タイル: 2×2 サイズのタイルがサポートされます。
- エクストラダークモード: [設定] > [ディスプレイ] > [ダークテーマ] から、通常よりさらに暗い表示設定が可能です。
Essential Apps & Playground
AI を活用してカスタムウィジェットを作成し、それを「Playground」で共有できる「Essential Apps」機能が正式に利用可能になりました。
パフォーマンスを維持するため、Phone (3) では最大 6 個、その他のモデルでは最大 2 個のウィジェットが作成可能という暫定的な制限が設けられています。
ベータ版への参加方法と注意点
ベータ版をインストールする前に、必ず以下の準備と注意点を確認してください。
参加前の準備
- データのバックアップ: 写真、連絡先、通話履歴など、重要なデータは必ず事前にバックアップしてください。
- 必須バージョン: お使いのデバイスが、以下の最新安定版ビルドであることが必要です。
- Phone (3): Metroid-V3.5-250911-2112
- Phone (2): Pong-V3.2-250917-1451
- Phone (2a): Pacman-V3.2-250904-1648
- Phone (2a) Plus: PacmanPro-V3.2-250904-1704
インストール手順
- Nothing が提供する「Beta Updates Hub」の APK ファイルをダウンロードし、インストールします。
- スマートフォンの [設定] > [システム] > [Nothing Beta Hub] に進みます。
- [Join Beta] をタップして登録を完了させ、その後 [Go to Update] をタップしてアップデートを実行します。
- もし [Go to Update] をタップしてもうまくいかない場合は、[設定] > [システム] > [システムアップデート] から手動で更新を確認してください。
参加にあたっての注意点
- 参加期限: ベータプログラムへの新規参加は 2025 年 10 月 14 日 で締め切られます。
- 一時的な発熱など: アップデート後、デバイスが一時的に発熱したり、バッテリー消費が増えたりすることがありますが、しばらくすると正常に戻ります。
- ベータ版のリスク: これはベータ版ソフトウェアであり、データの破損や、場合によってはデバイスの初期化が必要になる可能性があります。
安定版(Nothing OS 3.5)へのロールバック方法
ロールバックを実行すると、デバイスが工場出荷状態にリセットされ、写真やアプリを含むすべてのデータが消去されます。
これは Google のロールバックに関するルールに基づくものであり、Nothing はロールバック中に生じた問題について責任を負えないとしています。そのため、必ず事前に完全なバックアップを取ってください。
何らかの理由で安定版 OS に戻す必要がある場合は、以下の手順に従ってください。
- お使いのデバイスに対応するロールバックパッケージをダウンロードします。
- [設定] > [システム] > [Nothing Beta Hub] に進みます。
- [Import file] をタップし、ダウンロードしたパッケージを選択します。
- 画面の指示に従って操作を完了します。
今回の Nothing OS 4.0 オープンベータ版に関する詳細については、Nothing Community をご確認ください。