Google は 2025 年 9 月 30 日(現地時間)、Google チャット内アプリでより複雑な情報を整理して表示したり、テキストの書式設定を簡単に行ったりすることが可能になったことを発表しました。
今回のアップデートで、開発者は以下の機能を利用できるようになります。
- カルーセルウィジェット: 情報を水平方向にスクロールできるカルーセル形式で表示します。
- Markdown サポート: テキストの書式設定に HTML ではなく Markdown を使用できます。
- リストとコードブロック: 順序付きリスト、順序なしリスト、ネストされたリスト、コードブロックをカード内に追加できます。
カルーセルウィジェットで情報を整理
新しく追加されたカルーセルウィジェットは、商品リストや複数のデータポイントなど、様々な選択肢を一つのカード内で水平にスクロールして表示させることができます。

Markdown 対応で開発を簡素化
テキスト書式設定で Markdown がサポートされたことにより、開発プロセスが簡素化されます。特に、多くの大規模言語モデル (LLM) の標準出力が Markdown であるため、AI エージェントを構築する開発者にとっては重要な機能です。
これまでは Markdown を HTML に変換する必要がありましたが、今後は Markdown を直接 Google チャットに渡すだけで、テキストが正しく表示されるようになります。
また、リストやコードブロックの追加も可能になり、構造化されたデータやプログラミングの例を分かりやすく表示できるようになるなど、情報の可読性と理解度が向上します。

利用対象と設定方法
この機能は、開発者がアプリに組み込むことで利用可能になります。管理者やエンドユーザー側での設定は必要ありません。
- 開発者: カルーセルやメッセージの書式設定に関する詳細は、公式ドキュメントで確認できます。
- 管理者: この機能に関する管理者向けのコントロールはありません。
- エンドユーザー: この機能に関するエンドユーザー向けの設定はありません。
これらの機能はすでに利用可能となっており、すべての Google Workspace ユーザーが対象です。
まとめ
今回のアップデートにより、Google チャットアプリの開発者は、カルーセルウィジェットと強化されたテキスト書式設定を利用できるようになりました。
特に Markdown のネイティブサポートは、AI を活用したアプリ開発の効率を大きく向上させる可能性があります。