Google、ChromeOS がもたらす経済的価値を示す調査結果を公開

当サイトは Google Adsense、Amazon アソシエイト等 アフィリエイト広告を利用して収益を得ています.

Google は、企業が ChromeOS を導入することで得られる潜在的な投資収益率 (ROI) を評価するため、Forrester Consulting に調査を依頼しました。この調査は、ChromeOS の導入経験がある 6 人の意思決定者へのインタビューに基づいています。

調査結果は、年間収益 50 億ドル、従業員 40,000 人の多国籍企業を複合組織モデルとして集計したものです。このモデル組織において、3 年間で 208% の ROI、6 ヶ月未満での投資回収、そして 680 万ドルの純現在価値 (NPV) が実現可能であると報告されています。

目次

ChromeOS がもたらす 4 つの主要なメリット

この調査では、組織が ChromeOS を導入することで、主に 4 つの分野で大きなメリットを得られることが明らかになりました。

エンドユーザーの生産性向上

複合組織は、ChromeOS の活用により年間 90,000 時間の生産時間を節約し、これは 3 年間で 650 万ドルの削減に相当します。従業員 1 人あたりのログイン時間は 6 分短縮され、年間のダウンタイムも 12 時間以上削減されました。

これは、ChromeOS の高速な起動時間、シームレスなクラウド統合、そして迅速なオンボーディングによって実現されます。

デバイスとライセンスコストの削減

ChromeOS は、3 年間で 130 万ドルのデバイスおよびライセンスコストを削減しました。

組織はデバイス 1 台あたり約 500 ドルを節約しており、その内訳はハードウェアコストで 300 ドル、セキュリティおよびエンドポイント管理用のソフトウェアライセンス費用で 200 ドルです。

また、既存の Windows デバイスに ChromeOS Flex を無償でインストールすることで、デバイスの寿命を延長し、さらなるコスト削減に貢献します。

セキュリティ体制の強化

複合組織は、セキュリティ強化によって 120 万ドルの経済的利益を達成しました。これは、ChromeOS の導入によりセキュリティリスクが 90% 削減されたことによるものです。

ある医療機関の CTO は、「ChromeOS は、私が知る限り、これまで一度もランサムウェア攻撃を受けたことのない唯一のオペレーティングシステムです」と述べています。

ChromeOS は、多層的なセキュリティ、バックグラウンドでの自動更新、暗号化などを標準で提供し、追加のウイルス対策ソフトウェアを必要としません。

IT サポートニーズの削減

調査によると、ChromeOS は IT サポートの必要性を大幅に削減し、3 年間で少なくとも 110 万ドルのコスト削減を実現しました。

ヘルプデスクへの問い合わせチケットは 63% 減少し、チケット解決にかかる平均時間も他の OS の 2 時間に対し、ChromeOS では約 15 分と大幅に短縮されています。

ある金融サービスの IT セキュリティ責任者は、「11,000 台のデバイス群を、たった 1 人の常勤従業員で管理しています」と報告しています。

まとめ

今回の Forrester Consulting による調査は、ChromeOS が単なるオペレーティングシステムではなく、企業の経営課題に直接貢献する強力なツールであることを客観的な数値で示しています。

生産性の向上、デバイスやライセンスに関わる総所有コスト (TCO) の削減、セキュリティの強化、そして IT 管理の効率化といった多岐にわたるメリットは、変化の激しいビジネス環境において、企業が競争力を維持・向上させるための有効な選択肢と言えます。

出典: Google Cloud Blog

この記事をシェア

著者情報

HelenTech の運営をしている 尾村 真英 です。これまでに 50台以上の Chromebook をレビュー しており、主に小規模事業者を対象に Chromebook や Google Workspace の導入・活用支援も行っています。
現在は、Chrome Enterprise 公式ユーザーコミュニティのモデレーターとしても活動中で、Professional ChromeOS Administrator 資格を保有しています。

HelenTech の最新情報を見逃さない

Google News をフォローすると、最新のニュースやレビューがあなたのフィードに直接届きます。

Google ニュース リンクバナー
目次