Pixel 10 Pro シリーズ、「目の敏感な方向けの明るさ調整」機能を搭載。PWM 周波数を向上

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先日発表された Google Pixel 10 シリーズのうち、Pro モデルにはディスプレイのちらつきに敏感なユーザーに向けた新機能が搭載されていることが明らかになりました。

公式に「目の敏感な方向けの明るさ調整」と名付けられたこの設定は、ディスプレイの PWM 周波数を調整し、目の疲れや不快感を軽減することを目的としています。

目次

PWM(パルス幅変調)とは?

PWM(Pulse-Width Modulation、パルス幅変調)は、OLED ディスプレイの明るさを調整するために広く用いられている技術です。

ディスプレイを目に見えない速さで点滅させ、その点滅している時間と消灯している時間の割合(デューティ比)を変化させることで、明るさを擬似的にコントロールします。

しかし、この点滅の周波数(PWM 周波数)が低い場合、一部のユーザーはそのちらつき(フリッカー)を無意識に感じ取り、目の疲れ、頭痛、吐き気といった症状を引き起こすことがあります。

一般的に、PWM 周波数が高いほど、ちらつきは知覚されにくくなり、目への負担が軽減されるとされています。

目の敏感な方向けの明るさ調整

Pixel 10 Pro シリーズでは、この PWM 問題に対応するため、新たに対応設定が追加されました。

  • 設定名: 目の敏感な方向けの明るさ調整
  • 機能: この設定を有効にすると、ディスプレイの PWM 周波数が従来の Pixel スマートフォンの 240Hz から 2 倍の 480Hz に引き上げられます。

Google 公式ヘルプページを確認したところ、すでに日本語のページも公開されており、Google はこの機能について、「OLED ディスプレイの発光周波数に敏感な方は、この設定を有効にすると画面が見やすくなることがあります」と説明しています。

対象モデルと注意点

この「目の敏感な方向けの明るさ調整」機能は、Pixel 10 シリーズの中でも上位モデルに限定されています。

  • 対応モデル:
    • Google Pixel 10 Pro
    • Google Pixel 10 Pro XL
    • Google Pixel 10 Pro Fold(内側ディスプレイのみ)
  • 非対応モデル:
    • Google Pixel 10(ベースモデル)

ベースモデルの Pixel 10 ではこの機能がサポートされていないため、PWM のちらつきが気になるユーザーは Pro モデルを選択する必要があります。

大きな一歩、しかし課題も

これまで Pixel シリーズの PWM 周波数は 240Hz にとどまっており、フリッカーに敏感なユーザーからは改善を求める声が上がっていました。

今回、Google が公式にこの問題に取り組み、周波数を 480Hz に引き上げるオプションを提供したことは、ユーザーの健康に配慮した大きな一歩と言えます。

一方で、Honor などの一部のメーカーは 3,000Hz を超える PWM 周波数を実現しており、それらの製品と比較すると 480Hz はまだ十分ではないという見方もあります。

しかし、これは完全な解決策ではないにせよ、Google がユーザーの声に応え、正しい方向へ進んでいることを示す重要な改善です。

まとめ

Google Pixel 10 Pro シリーズに搭載された「目の敏感な方向けの明るさ調整」は、スマートフォンの長時間利用が増えた現代において、目の快適性を重視するユーザーにとって待望の機能です。PWM 周波数を 480Hz に向上させることで、目の疲れや不快感の軽減が期待できます。

他社製品にはまだ及ばない点もありますが、Google がこの問題に真摯に取り組んだことは高く評価できます。今後のソフトウェアアップデートや将来のモデルで、さらなる改善が加えられることに期待したいところです。

出典: Android Central, 9to5Google, Google Pixel ヘルプ

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著者情報

Masahide Omuraのアバター Masahide Omura Technical Writer

HelenTech の運営をしている 尾村 真英 です。これまでに 50台以上の Chromebook をレビュー しており、主に小規模事業者を対象に Chromebook や Google Workspace の導入・活用支援も行っています。
現在は、Chrome Enterprise 公式ユーザーコミュニティのモデレーターとしても活動中で、Professional ChromeOS Administrator 資格を保有しています。

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