Google は、公式の「Google 電話」アプリの安定版 (バージョン 186) 向けに、新しい Material 3 Expressive デザインを適用したアップデートの配信を開始しました。
このアップデートにより、アプリのユーザーインターフェース (UI) が大幅に変更されています。この記事では、確認できた変更点をまとめています。
タブ構成の変更とキーパッドの配置変更
今回のアップデートで最も大きな変更点は、画面下部のタブ構成です。主な変更点は以下の通りです。
「ホーム」タブへの統合
これまで「お気に入り」と「履歴」に分かれていたタブが、新たに「ホーム」タブとして統合されました。
ホームタブの上部には、よく利用する連絡先がカルーセル形式で表示され、その下に過去の通話履歴がリスト表示されます。各通話履歴は、アプリ全体で統一されたコンテナデザインの中に配置されています。

キーパッドタブと FAB の廃止
その隣には「キーパッド」が配置され、これまで画面右下にあったフローティングアクションボタン (FAB) は廃止されました。
キーパッドが表示されるシートは角が丸みを帯びたデザインに変更されています。

なお、対応している場合には「ボイスメール」のタブも表示されます。
「連絡先」タブはナビゲーションドロワーへ移動
これまで独立したタブだった「連絡先」は、検索フィールドの横からアクセスできるナビゲーションドロワー内に移動しました。

このドロワーには、「連絡先」の他に「設定」「通話履歴の消去」「ヘルプとフィードバック」といった項目も含まれています。
着信・通話画面の UI も刷新
着信時や通話中の画面にも変更が加えられています。
着信ジェスチャーの選択機能
設定に「着信時の操作」という新しいメニューが追加され、着信への応答・拒否操作を「左右のスワイプ」または「シングルタップ」から選択できるようになりました。


これにより、スマートフォンをポケットから取り出す際の誤タップを防ぐことができます。
なお、実際の着信画面は次のようになります。


通話中のインターフェース
通話中のインターフェースでは、各機能ボタンがピル形状のデザインに変更されました。
選択中のボタンは角丸の長方形に変化するため、どの機能が有効になっているかが視覚的に分かりやすくなっています。また、終話ボタンも従来より大きく表示されるようになりました。


コーリングカードの表示
今回のアップデートで、iPhone の「連絡先の写真とポスター」に似た、連絡先ごとの着信画面をカスタマイズできる「コーリングカード」も利用できるようになりました。
利用可能になると、例えば電話アプリのホーム画面や連絡先などに「コーリングカードのご紹介」のバナーが表示されます。

このバナーの [始める] をタップするか、もしくは電話アプリの [設定] > [コーリング カード] にアクセスすることで、設定が可能です。
コーリングカードの設定から [追加] を選び、設定したい連絡先を選択します。その後、「カメラ」、「ギャラリー」、「Google フォト」から画像を選び、着信画面に表示するテキストのフォントと色を設定します。

まとめ
現段階で筆者が確認できた変更は以上となりますが、ようやく Google 電話アプリでも Material 3 Expressive のデザイン刷新が広く利用できるようになりました。
カスタマイズオプションが増えたことで、これまで以上に使い勝手がよくなることに期待したいですね。
出典: 9to5Google