Google、ChromeOS の「デスク同期」の活用事例を公開。ホテルや医療現場で生産性向上

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Google は公式ブログにおいて、ChromeOS の新機能「デスク同期 (Desk Sync)」が、実際のビジネスシーンでどのように活用されているかの事例を公開しました。

この機能は、ユーザーが ChromeOS デバイス間を移動しても、開いていたウィンドウやタブ、アプリケーション、各種設定などをシームレスに引き継ぐことができるものです。特にデバイスを共有することが多い小売、ホスピタリティ、医療、製造といった現場 (フロントライン) での生産性向上に貢献するとしています。

目次

ChromeOS のデスク同期とは?

デスク同期は、ある ChromeOS デバイスで開いていたすべてのウィンドウ、タブ、アプリ、さらには Web サービスへの認証情報などを、別の ChromeOS デバイスに自動的に転送し、作業を中断したところからすぐに再開できる機能です。

この機能の詳細な仕組みや設定方法については、以下の記事で詳しく解説しています。

業界別の活用事例

今回 Google のブログで紹介された、業界ごとの具体的な活用事例は次のとおりです。

小売・ホスピタリティ業界

この業界では、シフト交代時の業務の引き継ぎや、顧客とのやり取りを効率化します。

イギリスの Village Hotel Club では、従業員間で Chromebook を共有してデスク同期を活用しています。例えば、レジャーセンターの従業員は、見込み客を施設案内する際に Chromebook を携帯し、説明から申込手続きまでをデバイスを切り替えることなくシームレスに行うことができます。これにより、ワークフローの中断による顧客サービスの低下を防いでいます。

Village Hotels の IT インフラおよびサービス提供責任者である Dan Morley 氏は、次のように述べています。

ChromeOS は私たちの働き方を変革し、データ、人、デバイスを安全に保つという IT マネージャーとしての私の役割にも革命をもたらしました。また、コラボレーションも向上し、今では ChromeOS なしでどうやって効率的に働けるか想像もつきません。

医療現場

デスク同期は、医療現場における重要な業務を最適化し、データの一貫性を高めます。

医療従事者は、病室やナースステーションなど、デバイスを移動できない場所の間を移動しながらでも、電子カルテや診断ツール、コミュニケーションプラットフォームに中断なくアクセスできます。これにより、ログイン操作やシステムのナビゲーションに費やす時間を削減し、より多くの時間を患者のケアに充てることができます。

製造業

製造業の現場では、デスク同期は生産フローの継続性を高め、チームの引き継ぎをサポートします。

生産ラインの作業員や監督者は、ワークステーション間を移動する際に、リアルタイムのデータや品質管理アプリケーションに遅延なくアクセスできます。特にシフト交代時には、デスク同期によってすばやく業務を開始できるため、運用の中断を減らし、生産現場の効率を向上させることができます。

まとめ

ChromeOS のデスク同期は、デバイスを頻繁に切り替える必要がある現代の職場環境のニーズに応える強力なツールとして提供されました。

特に今回の事例紹介では、小売、ホスピタリティ、医療、製造業などの共有デバイス環境において、ダウンタイムが削減され、従業員が本来の業務や顧客満足度の向上に集中できる点が大きなメリットとして挙げられています。

ChromeOS を共有デバイスとして活用する事例については ChromeOS 公式ページを、機能の詳細については ヘルプページ をご覧ください。

出典: Google Cloud

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著者情報

HelenTech の運営をしている 尾村 真英 です。これまでに 50台以上の Chromebook をレビュー しており、主に小規模事業者を対象に Chromebook や Google Workspace の導入・活用支援も行っています。
現在は、Chrome Enterprise 公式ユーザーコミュニティのモデレーターとしても活動中で、Professional ChromeOS Administrator 資格を保有しています。

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