Google は現在、Android の大画面デバイス向けに macOS の「ホットコーナー」に似た新機能 「Action Corners (アクションコーナー)」 を開発している可能性が報告されました。
この情報は、Android Authority の Mishaal Rahman 氏が最新の Android Canary リリースを調査する中で発見したもので、実装されればマウスやタッチパッドでの操作性が向上することが期待されます。
「Action Corners」 で期待できること
「Action Corners」 は、macOS の「ホットコーナー」と同様に、マウスカーソルを画面の四隅(左上、右上、左下、右下)に移動させることで、あらかじめ設定したショートカットアクションを起動できる機能です。
同氏が発見した時点では、以下の 4 つのアクションが割り当て可能でした。
- ホーム: ホーム画面に戻る
- 最近使ったアプリ: 最近使ったアプリの一覧を表示する
- 通知: 通知パネルを開く
- クイック設定: クイック設定パネルを開く
この機能は、特にタブレットや PC などの大画面デバイスで Android を使用する際に、手動でのナビゲーションの手間を省き、作業効率を大幅に向上させる可能性があります。


デスクトップOS化に向けた取り組みの一環か
現在、この 「Action Corners」 機能はまだ正式に利用できる状態ではなく、Android Canary ビルド内でも手動で設定ページを有効にする必要があります。正式なリリース時期は不明ですが、Android 16 の 2 回目の四半期リリース (QPR2) か、それ以降のアップデートで登場する可能性があります。
設定は、[設定] > [システム] > [タッチパッド] および [設定] > [システム] > [マウス] の項目に「コーナーショートカットをカスタマイズ」として追加される見込みです。
Google は近年、Android におけるキーボード、マウス、タッチパッドのサポート強化を進めています。今回の 「Action Corners」 の開発も、Android を PC 向けの本格的なOSへと進化させるための広範な取り組みの一環と考えられます。
デスクトップ OS として確立されたプラットフォームと比較しても見劣りしないよう、こうした細やかな機能追加を続けることで、将来的に ChromeOS と統合した際には、ユーザーの利便性を向上させる狙いがあるようです。
実は ChromeOS でも開発に取り組まれていた
なお、ChromeOS でも 2020 年頃までは macOS のホットコーナーに似た機能が開発されていましたが、その後に開発が中止となってしまいました。当時、この理由については具体的な中止理由については説明されませんでした。
ChromeOS におけるこの機能の名前は最終的に「CornerShortcuts (コーナーショートカット)」と呼ばれており、今回発見された Android Canary で開発中の機能に名前が引き継がれた可能性があります。