Google は、Android OS をノートPCやタブレットなどの大画面デバイスでより快適に利用できるよう、タッチパッド機能の強化を進めており、最新の Android 16 QPR1 Beta および Android Canary ビルドでは、ジェスチャーのカスタマイズやマウス(カーソル)加速の設定など、デスクトップ OS のような高度な機能が追加されていることが明らかになりました。
3 本指タップジェスチャーがカスタマイズ可能に
現在公開されている Android 16 QPR1 Beta 3 では、3 本指でタッチパッドをタップした際の動作を、以下のリストから選択できるようになります。
- 中央クリック
- Googleを起動 (Gemini アシスタントが起動)
- ホームに戻る
- 前に戻る
- 最近のアプリを表示
なお、デフォルトのアシスタントアプリを Google 以外 (例えば Perplexity) に変更している場合、アクションの名称もそれに合わせて変更されます。
さらに新しい開発版である Android Canary ビルドでは、この機能が拡張され、「別のアプリを開く」オプションが追加されています。これにより、ユーザーはデバイスにインストールされている任意のアプリを 3 本指タップで起動できるようになり、カスタマイズ性が大幅に向上します。


マウスカーソルの加速設定が追加
Android Canary ビルドでは、新たに「タッチパッド アクセラレーション」というトグルスイッチが設定画面に追加されていることも確認されました。

この設定を有効にすると、タッチパッド上で指を速く動かすほどカーソルがより遠くまで移動するようになります。これにより、少ない指の動きで画面の端から端までカーソルを移動させることが可能になり、操作の効率が向上します。
正式リリースについて
3 本指タップジェスチャーの基本的なカスタマイズ機能は、次期安定版となる Android 16 QPR1 に搭載される可能性が高いと見られます。
一方で、「任意のアプリ起動」オプションと「タッチパッドの加速」設定は、Android Canary で実装された段階であるため、Android 16 QPR1 の次の四半期アップデート以降で提供される可能性が高いと考えられます。
これらの機能強化は、Google が進める ChromeOS と Android の統合に向けた動きの一環と考えられ、今後も PC ライクな操作を実現するための様々な機能の導入や開発が続くものと思われます。