Google Pixel デバイスに搭載されている、アプリやファイルを非表示にするための機能「プライベートスペース」が、今後のアップデートでさらに使いやすくなることがわかりました。
これは Android Authority が Android Canary の最新バージョンから確認したもので、プライベートスペースに新しいファイル転送機能が追加されることが明らかになりました。
これにより、これまで少し手間がかかっていたファイルの移動操作が、より簡単かつ直感的になります。
プライベートスペースのファイル移動がより簡単に
これまで「インストール」と表示されていたボタンは「追加」という名称に変わります。この「追加」ボタンをタップすると、従来の「アプリをインストール」に加えて、「ファイルを追加」という新しいオプションが表示されるようになります。
このオプションを選択すると Files by Google アプリが起動し、メインのプロファイルにあるファイルを直接プライベートスペースに「コピー」または「移動」することが可能になります。

これまでのファイル移動方法と課題
プライベートスペースは、Android 15 で本格的に導入された機能で、デバイス内に独立したストレージを持つ別のユーザープロファイルを作成し、プライバシーを保護します。
アプリの追加は、プライベートスペース専用の Google Play ストアから簡単に行える一方、ファイルの追加は直感的ではありませんでした。これまでの主な方法は以下の 2 つです。
- プライベートスペース内にインストールしたアプリ(ブラウザなど)から、ファイルを直接ダウンロードする
- メインプロファイルのアプリの共有メニューから「プライベート」タブを選択し、「Files by Google」経由で転送する
特に後者の方法は手順が分かりにくいだけでなく、ファイルが「コピー」されるだけのため、ファイルを完全に隠すには、ユーザーが手動で元のファイルを削除するという追加の手間が必要でした。
新機能で何が変わるのか
今回のアップデートで追加される新しい「ファイルを追加」機能では、ファイルを選択した後に「コピー」または「移動」のいずれかを選択できるダイアログが表示されます。「移動」を選べば、元のファイルを削除する手間なく、安全にファイルをプライベートスペースへ転送できます。

これにより、機密性の高いファイルやプライベートな写真を、これまで以上に簡単かつ確実に隠すことが可能になります。ただし、この機能には一度に転送できるファイル数に制限があり、最大 100 ファイルまたは 2GB のデータまでとなっています。
いつから利用可能になるか
この新機能は、記事執筆時点の最新ベータ版である Android 16 QPR1 Beta にはまだ含まれていません。
そのため、来月に予定されている Android 16 QPR1 安定版でのリリースは見送られる可能性が高いと考えられます。早くとも、その次の四半期アップデートである Android 16 QPR2 での正式な機能提供が期待されます。
まとめ
今回のアップデートにより、Pixel のプライバシー保護機能の「プライベートスペース」の使い勝手が少し改善されました。
これまで一手間必要だったファイルの非表示化が、数タップで完結するようになり、誰でも手軽にセキュリティを高められるようになります。