Google は Android に標準搭載されている QR コードスキャナのデザインを刷新し、ユーザーへの提供を開始しました。この新しいインターフェースは、約 1 年前にベータ版で初めて確認されていましたが、ついに正式に展開されます。
主な変更点として、操作ボタンが画面下部に集約され、片手での利便性が大幅に向上しています。
新しい QR コードスキャナの変更点
今回のアップデートによる主な変更点は、ボタンの再配置と新しいアニメーションの追加です。
これまでの UI では、画面上部に「スキャナーを閉じる」「懐中電灯を有効にする」「フィードバックを送信する」の 3 つのボタンが配置されていました。一方で、ギャラリーの写真から QR コードをスキャンするためのボタンは画面下部にありました。
新しいデザインでは、このうち「懐中電灯」と「フィードバック」のボタンが画面下部へ移動し、「写真からスキャン」ボタンの隣に並んで配置されています。これにより、スマートフォンの大画面化が進む中でも、親指が自然に届く範囲に主要な操作ボタンがまとまり、片手でアクセスしやすくなりました。

なお、UI の変更に加え、QR コードを読み取るための四角いビューファインダーが表示される際の起動アニメーションも新しくなりました。
また、QR コードをスキャンして URL などの情報を認識すると、Material You を活用した新しいデザインで内容が表示されます。これまでの「開く」アクションに加えて、新たに「テキストをコピー」と「共有」のオプションが追加されました。これにより、読み取った URL をブラウザで開く前に、他のアプリに貼り付けたり、誰かに送信したりといった操作が簡単に行えるようになります。

提供状況
この新しい QR コードスキャナーは、Google Play 開発者サービスのバージョン 25.26.35 以降で広く展開されています。
この変更は 2025 年 5 月のアップデート (v25.19) で予告されていましたが、今回ついに多くのユーザーが利用できるようになりました。もしお使いのデバイスでまだ新しいデザインが表示されない場合は、スマートフォンの再起動を試してみてください。
なお、筆者のデバイスでは今回の QR コードスキャナーの変更を確認することができました(前述の画像のとおり)。
まとめ
あまり気にしたことはありませんが、長らく音沙汰なかった Android 標準 QR コードスキャナーの UI 刷新が始まりました。
今回のアップデートは、ボタン配置を下部に集約することで、特に片手での操作性を重視したユーザーフレンドリーな改善となります。まだお使いのデバイスで変更が確認できない場合でも、近いうちにアップデートが適用されることが期待されます。