Google は、スマートホーム プラットフォームである Google Home アプリの新しい共有機能「メンバー」ロールを、バージョン 3.33 で正式に一般提供を開始しました。
この機能は、2024 年 12 月からパブリックプレビューで提供されていましたが 、Google の Nest コミュニティにおける最新のアップデートで、すべてのユーザーが利用可能になったことが発表されています。
新しい「メンバー」ロールにより、特定のスマートデバイスや家全体の管理権限を、家族やゲスト、ルームメイトなどとより簡単かつ安全に共有できるようになります。
新しい「メンバー」ロールで何ができるのか
「メンバー」ロールの導入により、Google Home の管理者は、招待する相手に応じてアクセスレベルを細かくカスタマイズできるようになりました 。これにより、家の共同管理者から一時的なゲストまで、それぞれの役割に応じた適切な権限を付与することが可能です。
主な特徴は以下の通りです。
- 招待対象の拡大: 家族、ルームメイト、ゲストなど、さまざまな関係性のユーザーをスマートホームに招待できます
- 柔軟な権限設定: デバイスや家の履歴の閲覧、デバイスや自動化(オートメーション)の管理といった権限を、ユーザーごとに有効または無効に設定できます
13 歳未満の子供にも限定的なアクセス権を付与
今回のアップデートの大きな特長として、13 歳未満の子供(またはお住まいの国で定められた対象年齢)にも限定的なアクセス権を付与できるようになった点が挙げられます。これにより、子供たちは照明のオン・オフ、音楽の再生、ドアの解錠といった特定の操作を安全に行うことができます。
この機能を利用するには、子供が保護者の Google ファミリーグループに参加している必要があり、役割は「メンバー」としてのみ参加できます。セキュリティとプライバシー保護のため、子供のアカウントではデフォルトで「アクティビティの表示」と「設定の変更」に関する権限はオフになっています。
「管理者」と「メンバー」の具体的な権限の違い
公式発表によると、「管理者」と「メンバー」では、アクセスできる範囲に明確な違いがあります。
- 管理者のみが可能な主な操作:
- メンバーの追加、管理、削除
- 家の削除
- デバイスの追加と削除
- パートナーサービスとのデータ共有
- 在宅確認の管理
- メンバー (Member) の権限:
- 「設定」アクセスを許可した場合: デバイスの全設定、家全体のオートメーションや住所の管理などが可能になります
- 「アクティビティ」アクセスを許可した場合: カメラやロックの履歴など、デバイスや家全体の履歴を確認できます
権限 | 管理者 | メンバー |
---|---|---|
ユーザーを追加、管理、削除する | ◯ | |
家を削除する | ◯ | |
デバイスを追加、削除する | ◯ | |
デバイスとデータをパートナー サービスと共有する | ◯ | |
定期購入を家にリンクさせる | ◯ | |
家や共有デバイスの在宅確認を設定、管理する | ◯ | |
デバイスのフル コントロール、デバイスの設定 | ◯ | 設定権限が付与されている場合のみ |
家全体の設定を管理する(自動化、家の住所、Google Nest Wifi デバイスのネットワークと機能、Google Nest Aware と Google Nest Renew の機能) | ◯ | 設定権限が付与されている場合のみ |
Nest アプリで家のデバイスを使用する | ◯ | |
デバイスと家の履歴を確認する(カメラ、ロック、Google Nest Wifi、家の在宅確認の履歴) | ◯ | アクティビティ権限が付与されている場合のみ |
家のデバイスのカメラ クリップの提供を確認、管理する | ◯ | |
家の履歴を削除する | ◯ | |
デバイスの基本的な操作(カメラのライブビューなど) | ◯ | ◯ |
個人設定 Voice Match や Face Match などのアシスタント機能 リンクされたメディア サービスの共有 自分の在宅確認の管理 | ◯ | ◯ |
メンバーの追加と管理方法
新しいメンバーの追加や既存メンバーの権限管理は、Google Home アプリから簡単に行えます。
- Google Home アプリを開き、管理したい「家」を選択します
- 「設定」アイコンをタップします
- 「家のメンバー」を選択します
- 画面上部の「追加」をタップし、「家のメンバー」を選びます
- 指示に従い、招待したい相手のメールアドレスなどを入力して招待を送信します

まとめ
Google Home の新しい「メンバー」ロールは、スマートホームの利便性と安全性を両立させるための重要なアップデートです。
これまで家全体の権限を共有することにためらいがあったユーザーも、この機能を使えば、子供や一時的なゲストに対して必要な操作だけを許可できるようになります。
家族構成やライフスタイルに合わせてスマートホームをより柔軟に活用したい方は、ぜひこの新機能を試してみてはいかがでしょうか。