Google、Android で「Handoff」に似た通知同期やアプリ継続を実現する新機能が開発中

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Google は、複数の Android デバイス間での連携を大きく向上させる新機能として、Apple が提供する連携機能「Handoff」に似た機能を開発している可能性が報告されました。

この情報は Android Authority が Google Play 開発者サービスのベータ版アプリを APK 解析にしたことによって発見したものです。これが実現すれば、デバイスをまたいでアプリの作業を継続したり、ファイルや通知を同期したりできるようになると見られています。

目次

APK 解析で判明した Android 版「Handoff」の存在

今回、Android Authority が報じた内容によれば、Google Play 開発者サービスの最新ベータ版 (v25.25.31) のAPK を解析した結果、「Handoff」と名付けられた新機能に関する記述を発見しました。

今回発見されたコードには、以下のような内容が含まれていました。

  • 機能名: Handoff
  • 機能概要: デバイス間でタスクを継続し、アプリ、メディア、通知にアクセスする
  • 通知同期: デバイス間で通知を同期する
  • ファイルとメディアの共有: デバイス間でファイルにアクセスする

これらの記述から、Googleがデバイス間のシームレスな連携を実現するための新機能として「Handoff」を準備していることが伺えます。

<code>&lt;string name="feature_multidevice_sync_summary"&gt;Continue tasks and access apps, media, and notifications across your devices&lt;/string&gt;
&lt;string name="feature_multidevice_sync_title"&gt;Handoff&lt;/string&gt;
&lt;string name="notification_sync_feature_switch_summary"&gt;Sync notifications across your devices&lt;/string&gt;
&lt;string name="notification_sync_feature_switch_title"&gt;Notifications&lt;/string&gt;
&lt;string name="quick_access_feature_switch_summary"&gt;Access your files across your devices&lt;/string&gt;
&lt;string name="quick_access_feature_switch_title"&gt;Files &amp;amp; media sharing&lt;/string&gt;</code>

「Handoff」で何ができるようになるのか

発見された情報に基づくと、「Handoff」は以下の 3 つの機能を提供する可能性があります。

通知の同期

複数の Android デバイスを利用しているユーザーにとって、大きな課題の一つが通知の管理でした。「Handoff」機能に通知同期が含まれることで、スマートフォンで確認・消去した通知が、タブレットや他のデバイスにも反映されるようになります。これにより、同じ通知を何度も処理する手間が省け、利便性が大幅に向上します。

現在、Pixel スマートフォンと Pixel Tablet でのみ同期されますが、Android でサポートされることによって、多くの Android デバイス間で利用できるようになると思われます。

ファイルとメディアの簡単な共有

デバイス間で写真やドキュメントなどのファイルを簡単に共有する機能も含まれるようです。これにより、Nearby Share (ニアバイシェア) などを補完し、同一アカウントでログインしているデバイス間のファイル移動がよりスムーズになります。

アプリの作業をシームレスに引き継ぐ

以前から開発が噂されていた「App Cast」という機能が、この「Handoff」の一部として統合されるようです。これは、あるデバイスで使っていたアプリの作業状態を、別のデバイスでそのまま引き継いで継続できるというものです。例えば、スマートフォンで書き始めたメールの続きを、タブレットの大画面で入力するといった使い方が可能になります。

現在は Chrome ブラウザが似たような動作をしますが、アプリ間で可能になれば、さらに便利になることが期待されます。

Apple や Samsung の類似機能との比較

「Handoff」という名称からもわかる通り、この機能は Apple が提供する連携機能「Continuity (コンティニュイティ) 」の一部である「Handoff」を強く意識したものと考えられます。Apple の Handoff は、対応アプリの作業を iPhone、iPad、Mac などのデバイス間で引き継ぐことができます。

また、Samsung も同様の機能として「他のデバイスでアプリを続行」などを提供しており、Galaxy デバイス間での連携を実現しています。

ちなみに、Google 版「Handoff」では Apple の Handoff には含まれていない通知の同期機能が明記されていることです。これが実現すれば、後発ながらも少しだけ便利になります。

Android 全体の機能として提供される可能性

途中でも指摘したように、この機能に関する記述が、特定のメーカーのアプリではなく「Google Play 開発者サービス」内で発見されたことにより、「Handoff」が Pixel スマートフォン限定の機能ではなく、Google Play 開発者サービスを搭載する多くの Android デバイスで利用可能になる可能性が高いことを示唆しています。

これが実現すれば、メーカーに縛られず Android エコシステム全体の利便性が向上することが期待されます。

まとめ

今回明らかになった Android 版「Handoff」は、まだ開発段階であり、Google からの正式な発表はありません。

しかし、複数のデバイスを持つユーザーにとっては非常に便利な機能になる可能性があるため、リリースに期待したいですね。

現状ではまだわかりませんが、この機能が Chromebook (ChromeOS) あるいは ChromeOS 上の Android アプリも含まれているのであれば、さらに便利になりそうです。

出典: Android Authority

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著者情報

Masahide Omuraのアバター Masahide Omura Technical Writer

月間平均130万PVの当サイトを8年以上運営している 尾村 真英 です。これまでに 50台以上の Chromebook をレビュー しており、主に小規模事業者を対象に Chromebook や Google Workspace の導入・活用支援も行っています。
現在は、Chrome Enterprise 公式ユーザーコミュニティのモデレーターとしても活動中で、Professional ChromeOS Administrator 資格を保有しています。

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