Nothing Phone (1) は、アップデートサイクルの終わりに近づいていますが、新たに Android 15 の新機能追加を含むソフトウェアアップデートの配信を開始しました。このアップデートは全てのユーザーに同時に届くわけではなく、段階的に展開されます。
なお、Nothing は、アップグレード中は一時的にデバイスが発熱したり、バッテリー消費が増加したりする可能性があるものの、完了後すぐに正常な状態に戻ると説明しています。
Nothing OS v3.2 アップデートの詳細
今回のアップデート「Nothing OS V3.2-250610-1104」には、複数の新機能と改善が含まれています。
プライベートスペースでセキュリティを強化
今回のアップデートの目玉は、Android 15 で導入された「プライベートスペース」機能です。これは、スマートフォン内に機密性の高いアプリやデータを保管するための、安全な新しい領域を作成する機能です。
公式の発表によると、アプリドロワーで右にスワイプするだけで、このセキュアな領域に素早くアクセスできます。また、既存のアプリロッカーと新しいプライベートスペースの両方に、それぞれ異なるパスワードを設定することも可能です。
なお、この機能は Nothing Phone (3a) シリーズなどではすでに導入されています。
その他の便利な機能追加と改善
今回のアップデートでは、以下の機能追加や改善も行われています。
- ホットスポット(テザリング)マネージャー: ホットスポットに接続されているデバイスを簡単に管理できるようになりました。
- 顔認証時の振動設定: 設定内の「タッチフィードバック」トグルを使い、ロック画面での顔認証が成功した際の振動を無効にできます。
- Glyph Composer の修正: 音楽再生時にライトストリップが不正確に表示される問題が修正されました。
- アクセシビリティの改善: ランチャー、ギャラリー、その他のアプリにおけるアクセシビリティの問題が修正されています。
- セキュリティと安定性: 2025 年 6 月の Android セキュリティパッチが含まれるほか、一般的なバグ修正と安定性の向上が行われています。
Phone (1) の今後のアップデートについて
このアップデートは、Nothing Phone (1) にとって最後の機能追加アップデートとなる可能性があります。Nothing は以前、Android Authority に対して、同デバイスが 3 回の OS アップグレードの約束を果たしたため、Android 16 へのアップデートは提供されないことを認めています。
今後、セキュリティパッチの提供はしばらく継続されますが、最新 OS のサポートがなくなるため、新機能の追加は次第に減少していくと予想されます。
まとめ
発売から時間が経過した Nothing Phone (1) ですが、Android 15 の主要機能が追加されるなど、既存ユーザーにとっては歓迎すべきアップデートと言えます。
一方で、メジャー OS アップグレードの終了が明確になったことで、今後のサポートが限定的になることも示唆されています。また、公式コミュニティのコメントでは、カメラの品質に関する問題が今回も解決されなかったことに対する指摘もいくつか見られます。
いずれにしても、Phone (1) への大型アップデートは最後となる可能性があり、セキュリティアップデートは継続されるものの、新機種への変更を検討する時期に近づいているかもしれません。