Google Play 開発者サービスの最新ベータ版から、「App Cast」 と呼ばれる開発中の新機能に関するヒントが見つかりました。この機能は、ある Android デバイスから別のデバイスへアプリをストリーミングできるようになる可能性を示唆しています。
この情報は、Android Authority が Google Play 開発者サービスのベータ版 25.24.31 を APK 分解して発見したものです。APK の内部解析は、開発中のコードに基づいて将来の機能を予測するものですが、必ずしも正式にリリースされるとは限りません。
アプリのストリーミング機能の可能性
発見されたコードには、「App Cast」 がリモートデバイスに関する情報を収集し、インストールされているアプリのリストにアクセスすることを示唆する複数の文字列が含まれています。
以下が発見されたテキストの一部です。
- Starting app cast for package %s (パッケージ %s のアプリキャストを開始しています)
- Fetching app list from remote device. (リモートデバイスからアプリリストを取得しています)
- Unable to get icon: %s not found (アイコンを取得できません: %s が見つかりません)
- Launching ‘%s’ on remote device ‘%s’ (リモートデバイス ‘%s’ で ‘%s’ を起動しています)
これらの記述から、この機能が自分のアカウントに紐づく他の Android スマートフォンやタブレットにインストールされているアプリを、手元のデバイスでストリーミング利用できるようにするものではないかと推測されています。
考えられるユースケースと今後の展開
現時点では、この機能のユーザーインターフェース (UI) は確認されておらず、具体的な動作は不明です。
多くのユーザーにとっては、複数のデバイスに同じアプリを直接インストールする方が簡単なため、この機能の必要性は限定的かもしれません。しかし、特定のデバイスにしか保存されていないデータや設定を含むアプリに、別のデバイスからアクセスしたい場合には非常に便利な機能となる可能性があります。
また、Android Authority は、このキャスト機能がスマートフォンから Google TV のような大画面デバイスへ拡張される可能性も指摘しています。これが実現すれば、スマートフォンのアプリをテレビ画面で手軽に利用できるようになります。
現在、この機能の全体像はまだ不明確であり、推測の域を出ません。「App Cast」 に関連するコードの近くでは、新しい通知同期機能に関する開発も進められているようですが、2 つの機能の関連性もわかっていません。
まとめ
Google が開発中とみられる 「App Cast」 機能は、まだ謎に包まれていますが、実現すればデバイス間の連携を大きく向上させる可能性があります。
なお、現時点では Chromebook と一部の Android スマートフォンで「アプリストリーミング」という機能を利用できますが、もしかしたらこれと似たような機能になるかもしれません。