Google は Pixel スマートフォンと Pixel Tablet において、バッテリーを長持ちさせるための「アダプティブ充電」機能や「充電上限を 80% に制限」する機能をすでに導入していますが、Pixel Watch には同様の機能はありません。
しかし、今回 Android Authority により、Google は次期 Wear OS 6 において Pixel Watch などのスマートウォッチのバッテリー劣化を防ぐための新機能「アダプティブ充電」が搭載される可能性を示す新たな証拠が発見されました。
アダプティブ充電でバッテリーの劣化を防ぐ
今回発見された「アダプティブ充電」は、スマートウォッチのバッテリー寿命を延ばすことを目的とした機能です。
この機能が有効になると、充電は 80% で一時停止します。その後、ユーザーが普段デバイスを充電器から外す時間(多くの場合は起床時間)を学習し、その時間に合わせて 100% になるように充電を再開します。これにより、バッテリーが満充電の状態で長時間放置されることを防ぎ、バッテリーへの負荷を軽減して劣化を遅らせることができます。
この仕組みは、すでに Google Pixel スマートフォンに搭載されている「アダプティブ充電」と非常によく似ています。Pixel スマートフォンでは、アラームの設定時間などからユーザーの習慣を学習し、起床の約 1 時間前に満充電になるよう調整されます。Wear OS でも同様の動作になることが予想されます。

もちろん、急いでいる場合など、すぐに 100% まで充電したいときのために、この機能を一時的に無効化するオプションも用意されるようです。
Wear OS 6 のプレビューから証拠が発見される
この情報は、Mishaal Rahman 氏が最新の Wear OS 6 Developer Preview を調査する中で発見したものです。
同氏は、システムアプリ ClockworkSysUiGoogle 内に、「アダプティブ充電」に関連する以下のような記述を発見しました。
<string name="adaptive_charging_off_behavior_description">Charging to full now</string>
<string name="adaptive_charging_off_description">Adaptive charging overridden</string>
<string name="adaptive_charging_on_description">Charging will be completed by %1$s</string>
<string name="adaptive_charging_on_title">Adaptive charging is on</string>
<string name="adaptive_charging_turn_off_button_text">Override</string>
<string name="charging_ready_to_go">Ready to go!</string>
これらの記述は、機能がオンであること、完了予定時刻 (%1$s)、そして機能を無効化する Override ボタンの存在を示唆しており、機能の実装が具体的に進められていることを裏付けています。
Pixel Watch への搭載が有力視
開発者向けプレビューに含まれる機能が、必ずしもすべてのデバイスに提供されるとは限りません。しかし、今回のアダプティブ充電に関しては、Google Pixel Watch に搭載される可能性が高いと考えられます。
以前にも、Pixel Watch の管理用アプリ内から、Google がこの機能を Pixel Watch に導入しようとしていることを示すヒントが見つかっています。
この機能がいつリリースされるかはまだ不明ですが、Wear OS 6 の正式アップデートと同時に登場することが期待されます。
まとめ
今回発見された「アダプティブ充電」機能は、スマートウォッチを夜通し充電する多くのユーザーにとって、バッテリーの寿命を延ばすための便利な機能になる可能性があります。
毎日充電が必要な Wear OS スマートウォッチでは、バッテリーの状態を維持する機能は非常に重要です。この機能が搭載されれば、買い替えサイクルを延ばすことにも繋がり、長期的には経済的なメリットも期待できるかもしれません。