Google は、Pixel デバイス向けに Android 16 Beta 4.1 および Android 16 QPR1 Beta 1 において、新たなセキュリティ機能「高度な保護機能」の提供を開始しました。この機能は Android Show で最初に発表されました。
「高度な保護機能」は、オンラインからの攻撃、有害なアプリ、安全でない接続など、ユーザーのデータを危険にさらすさまざまな脅威からの保護を強化することを目的としています。これにより、個人情報や重要なデータがより安全に守られます。
Pixel デバイスでの「高度な保護機能」の利用方法
新しく追加された「高度な保護機能」を利用するには、Android 16 以降を搭載した Pixel デバイスで以下の手順を実行します。
- 設定アプリを開きます
- 「セキュリティとプライバシー」に移動します
- 「このデバイスで高度な保護機能をご利用いただけます」というカードが表示されている場合は、その [詳細を表示] をタップします。
- カードが表示されない場合は、画面を一番下までスクロールし、「その他の設定」の中にある「高度な保護機能」を選択します。
高度な保護機能のページには、「デバイス保護プラン」のトグルスイッチがあり、これをオンにすることで機能が有効になります。また、このページには Google アカウントで有効化できる「アカウントの保護」へのリンクも含まれています。


高度な保護機能の主な機能 (Android 16 QPR1)
Android 16 QPR1 の Pixel デバイスで利用可能な保護機能は以下の通りです。
- デバイスの盗難: 紛失、盗難にあったデバイスや、取り上げられたデバイスを保護します
- 盗難検出ロック: 盗難の可能性がある動作が検出されると自動的にロックします
- オフライン デバイスロック: デバイスがオフラインになると自動的にロックします
- 長期間使われていないデバイスの再起動: 3 日間ロックされたままの場合、デバイスを再起動します
- アプリ: メモリのバグや安全でないアプリから保護します
- Google Play プロテクト: 安全でないアプリやマルウェアがないかスキャンします
- 不明なアプリ: 提供元不明のアプリのインストールをブロックします
- Memory Tagging Extension: 対応するアプリをメモリ破損から保護します
- ネットワーク: 安全でない接続を防ぎます
- 2G ネットワークの保護: 安全性の低い 2G ネットワークは使用されません(デバイスによってはご利用いただけません)
- ウェブ: 安全でないウェブサイトから保護します
- Android セーフ ブラウジング: 有害なウェブページをブロックします
- Chrome ブラウジング: HTTPS 以外のサイトにアクセスしようとすると警告が表示されます
- Javascript 保護: リスクを軽減するために一部の高度な機能を無効にします
- Google の電話アプリ: 迷惑電話から保護します
- 発信者番号 / 迷惑電話: 勧誘の電話や迷惑電話を識別します
- スパムフィルタ: 既知の迷惑電話を自動的に拒否します
Google によると、今年後半にはさらに多くの機能が利用可能になる予定です。これには、侵入ログ、USB 保護、安全でないネットワークへの自動再接続を無効にするオプション、Google 電話アプリの詐欺検出機能との統合などが含まれます。ただし、利用できる機能はメーカーやデバイスによって異なる場合があるとのことです。
まとめ
Android の「高度な保護機能」は、デバイスのセキュリティを多層的に強化し、ユーザーに大きな安心感をもたらす新機能です。
特に、巧妙化するデバイスの盗難手口への対策や、日々進化するマルウェア、フィッシング詐欺といったオンライン上の脅威からの保護は、スマートフォンに保存された個人情報や仕事に関する重要なデータを守る上で非常に有効です。仕事用のデバイスなど、機密性の高い情報を扱う場合にも活用できる便利な機能となります。
今後のさらなる機能追加や、Pixel 以外の Android デバイスへの展開にも期待したいところです。
出典: 9to5Google