今週、Pixel 10 Pro の実機とされるリーク情報が登場し、いくつかの重要な詳細が明らかになりました。その中でも特に注目されるのは、次期チップセット Tensor G5 と Pixel 10 シリーズに搭載されるモデムに関する情報です。
以前の報道では MediaTek 製への切り替えが噂されていましたが、今回のリークでは異なる可能性が示唆されています。
Pixel 10 Pro プロトタイプのリーク情報
今回リークされた Pixel 10 Pro の実機とされる画像では、「DevCheck Pro」というアプリが Tensor G5 のベースバンド情報を「g5400」から始まるものとして表示しています。

これは Pixel 9 シリーズで見られるものと同じであり、Tensor G5、ひいては Pixel 10 シリーズが Pixel 9 シリーズと同じ Exynos 5400 モデムを引き続き採用する可能性を強く示唆しています。
さらに、Pixel 10 シリーズで導入される新しい着信音のリークに関する動画のサムネイルに表示されたブートローダー情報も、Exynos 5400 の使用を裏付けているように見えます。
どちらもプロトタイプにおける情報ですが、これらは、以前「Google 内部の情報筋」の話として報じられた MediaTek 製モデム採用の噂とは異なるものです。
ただし、あくまでプロトタイプ
とはいえ、ここで強調しておきたいのは、今回提供された情報はあくまでプロトタイプとされる端末からのリーク情報であり、最終製品の仕様を確定するものではないという点です。
また、今回リークされたプロトタイプの情報では、Tensor G5 の製造プロセスが 5nm と表示されているなど、まだ確定できる段階ではありません。そのため、今回明らかになったモデムの情報やその他の仕様についても、可能性の一つとして捉え、確定情報ではないことにご留意ください。
Tensor G5 と期待される変更点
Pixel 10 シリーズのハードウェアは、既存の Pixel 9 ラインナップとほぼ同じとされていますが、最大の注目点は新しいチップセット Tensor G5 です。
新しい Tensor G5 は、Google が Samsung ではなく TSMC によって製造する最初のチップセットになるとされており、Exynos の設計に依存しない、Google にとって初めての完全カスタムデザインとなる見込みです。この新しいチップは、パフォーマンスの大幅な向上というよりは、TSMC への切り替え自体による全体的な効率の向上が期待されています。
今回のリークが最終製品にも適用されるとすれば、モデムの変更は行われない可能性が高いと言えます。しかし、Exynos 5400 モデムは Pixel 9 シリーズにおいて、Tensor 時代の Google Pixel が抱えていた発熱問題を大幅に改善した実績があります。
実際に筆者も Pixel 9 Pro を使用している経験から、従来の Pixel 8 Pro と比較して発熱が抑えられ、より安定した動作を実感しています。この改善が Pixel 10 シリーズにも引き継がれるのであれば、TSMC 製チップセットとの相乗効果でさらなる快適さが期待できるかもしれません。
たとえ Snapdragon 搭載のフラッグシップモデルに及ばない部分があったとしても、十分に満足のいくパフォーマンスを発揮する可能性があります。
まとめ
Pixel 10 Pro に関する新たなリーク情報は、Tensor G5 のモデムが引き続き Exynos 製である可能性を示唆しています。TSMC 製造への移行による効率改善への期待は大きいものの、モデムに関しては以前の報道とは異なる動きが見られます。
これらの情報はまだプロトタイプ段階のものであり、最終的な製品仕様とは異なる可能性があるため、今後の情報を注目していく必要があります。
なお、最新のリークによれば、Google は Pixel 10 シリーズの発表を 2025 年 8 月 20 日に行うと予想されています。
出典: 9to5Google