Samsung は Android 16 ベースの One UI 8 を正式に発表し、Galaxy S25 ユーザー向けに最初のベータ版を提供開始しました。今回のアップデートでは、ファイル共有機能「Quick Share」のユーザーインターフェース (UI) と機能性が大幅に向上します。
Google による Quick Share 導入後、Quick Share は UI の再設計やコア部分の調整を経て改善されてきましたが、One UI 8 でさらに改善される可能性があります。
Quick Share の主な変更点
Samsung によると、One UI 8 の Quick Share では、クイック設定メニューから「シングルタップ」でファイルや画像を共有できるようになります。これにより、従来のように共有を許可するユーザーの確認を挟まないため、スムーズに共有を開始できます。

また、 One UI 8 の Quick Share は「受信」と「送信」の専用ページを持つ 2 ページ構成になり、Samsung のプレスリリースでは次のような画面が紹介されています。

新しい Quick Share では、受信画面が開いていれば、誰でも自分のデバイスにファイルを送信できるようになります。
つまり、受信画面を立ち上げておけば、一時的に設定を変更して特定の人からのファイル受信を許可するといった手間が省け、連絡先に登録されていない相手からでも簡単にファイルを受け取れるようになります。
なお、送信するときは従来と変わらず、ファイル(写真など)を共有する際に Quick Share オプションを選択すると、これらの新しい送受信ページが表示されるようです。
Samsung の One UI 8 に関する投稿によると、Quick Share の利用には Bluetooth と Wi-Fi の両方が必須となりました。これは、以前は Bluetooth のみでも共有できた点からの変更です。Wi-Fi がオフの状態で共有しようとすると、One UI 8 は共有を完了するために Wi-Fi を強制的にオンにします。
この仕様変更により、Wi-Fi 環境がない外出先などでの Quick Share の利用が難しくなる可能性があります。
Google Pixel や他の Android デバイスへの展開
これらの Quick Share の新しい UI や機能は、Google も Pixel や他の Android デバイスに導入することが期待されています。Google と Samsung は約1年前に Quick Share で協力しており、今年 4 月には Google も同様の再設計に取り組んでいることが報告されました。
そのため、この改善されたエクスペリエンスは Samsung の最新機種だけでなく、Android プラットフォーム全体に展開されると推測されます。
まとめ
One UI 8 における Quick Share のアップデートは、UI の刷新やファイル送受信プロセスの簡略化など、多くの点で利便性の向上が期待されます。
とくに Quick Share をワンタップで開ける点と、受信画面を開くだけで誰からでもファイルを受け取れるようになる点は、一時的なファイル共有がスムーズになるはずです。一方で、Bluetooth と Wi-Fi の両方が必須となる点は、利用シーンによっては注意が必要かもしれません。
これらの変更は、まず Galaxy S25 の One UI 8 ベータ版で利用可能となっており、今後の正式リリースや他の Android デバイスへの展開に期待です。