Google は、同社の AI アシスタント「Gemini」を Android Auto および Google ビルトイン搭載車に導入することを発表しました。これにより、従来の Google アシスタントは Gemini に置き換えられ、より高度な自然言語対話や新機能が利用可能になります。
Android Auto と Google ビルトインへの Gemini 導入で変わること
Gemini は、Google が開発した最新の AI アシスタントです。従来の Google アシスタントと比較して、より自然な会話が可能となり、複雑な指示への対応能力も向上しています。
Gemini が Android Auto や Google ビルトイン搭載車に導入されることにより、ユーザーはより自然な言葉で車載システムと対話できるようになります。特定のフレーズを覚えたり、画面をタップしたりする必要性が減り、運転への集中を維持しやすくなります。また、入力内容に誤りがあった場合でも、音声で修正することが可能です。
Gemini は、Google アシスタントができる全てのことに加えて、以下のような新機能を提供します。
- 複雑なナビゲーション指示への対応: 例えば、「郵便局へ行く途中で、公園の近くにある充電ステーションを探して」といった、複数の条件を含む指示にも対応できます。
- メッセージの要約と翻訳: 受信したメッセージを要約したり、特定の連絡先へのメッセージを送信前に翻訳したりすることができます。翻訳設定は連絡先ごとに記憶され、次回以降の会話にも適用されます。
- サードパーティアプリとの連携強化: Google マップ、Gmail、メッセージ、Google Drive、Spotify、Waze、Audible など、様々なアプリと連携し、音声で操作できるようになります。
Gemini Live による会話
これまで APK 分解などで確認されていたように、より自由な会話を楽しみたいユーザーのために、Gemini Live も提供されます。Gemini に「話しましょう」と話しかけることで、Gemini Live を開始し、雑談やブレインストーミングなどが可能になります。
例えば、上司との昇進面談について、「上司と新しい昇進について話す必要があるんだけど、どう切り出せばいいかな?」と相談したり、「この話をするのに最適な時間帯はいつだろう?」といった戦略を練ったりすることもできます。
その他の便利な機能
- オフラインサポート: Google ビルトイン搭載車では、車両に適切なハードウェアが搭載されていれば、一部の Gemini 機能がオフラインでも利用可能になります。自動車メーカーは、Gemini がより多くのオンボード処理能力を活用できるよう、車載ハードウェアのアップグレードを進めています。
- 複数人での利用: Gemini Live は特定の音声にロックされないため、車内の誰もが Gemini Live と協力的な会話を楽しむことができます。
- 応答形式: 車内では、Gemini の応答のほとんどは音声で行われますが、テキストで表示されることもあります。運転中の注意散漫を最小限に抑えるため、車内での Gemini の応答は短くなります。
導入時期と対象
Gemini は、まず今後数ヶ月以内に Android Auto で利用可能になり、その後 Google ビルトイン搭載車にも展開される予定です。現在 Gemini が利用可能で、かつ Android Auto をサポートする全ての国と、40 以上の言語で提供されます。
Google によると、現在 Android Auto をサポートする車は 2 億 5000 万台以上あり、Google ビルトインを搭載した車種も 50 モデル以上存在します。
Google は Gemini の導入に加え、駐車中や充電中、子供の迎え待ちなどの時間に楽しめるように、ゲームやビデオといった新しいアプリカテゴリを拡充しています。また、スマートフォンと車の連携をさらに強化するため、アウディ、ボルボ、ポールスターなどにデジタルキーを拡大しており、今後さらに多くの車種に対応する予定です。これらの新機能は、来週開催される Google I/O でデモンストレーションが予定されています。
まとめ
Android Auto と Google ビルトインへの Gemini の導入は、より自然な対話、高度な機能、サードパーティアプリとのシームレスな連携など、運転中のアシスタント利用がより便利になることが期待されます。
Gemini と Gemini Live はすでに日本(日本語)でも展開されていますので、Android Auto などに組み込まれたとしても、海外からの遅れなく利用できるようになる可能性が高いと考えられます。
なお、Google は Gemini の導入に加え、駐車中や充電中、子供の迎え待ちなどの時間に楽しめるように、ゲームやビデオといった新しいアプリカテゴリを拡充しています。また、スマートフォンと車の連携をさらに強化するため、アウディ、ボルボ、ポールスターなどにデジタルキーを拡大しており、今後さらに多くの車種に対応する予定です。これらの新機能は、来週開催される Google I/O でデモンストレーションが予定されています。