Google は 2025 年 5 月 6 日(現地時間)、iOS 版 Google アプリに新機能「Simplify(シンプリファイ)」を導入したと発表しました。
この機能は、閲覧中の Web ページを離れることなく、AI を活用して複雑な文章や専門用語を簡単な言葉で要約・解説するものです。
Gemini AI 活用で、情報の理解をサポート
「Simplify」は、Google の最新 AI モデルである Gemini を基盤とし、Google Research によって開発されました。
主な目的は、医療や科学技術など専門性の高い分野の情報を、重要な詳細を損なうことなく、より多くの人が理解できるようにすることとしています。
例えば、医療レポートに含まれる「肺気腫(emphysema)」や「線維症(fibrosis)」のような難解な医学用語も、「Simplify」を利用することで、わざわざ別のタブで検索する手間なく、その場で簡単な説明を読むことができます。

Google が実施したテストでは、多くのユーザーが「Simplify」によって生成された説明文を「元の複雑なテキストよりも著しく役立つ」と評価し、内容の理解度が向上したと報告しています。
ただし、Google はこのテスト結果には限界があることも認識しており、AI による要約の精度については「継続的な注意深い監視」が必要であると述べています。
「Simplify」の使い方と今後の展望
「Simplify」機能は、iOS 版 Google アプリで Web ページを閲覧中に、理解したいテキスト部分を選択し、表示されるメニューから「Simplify」アイコンをタップすることで利用できます。
現在のところ、「Simplify」は iOS 版 Google アプリ限定の機能です。また、記事執筆時点では日本語環境で利用できるかは確認できていません。
なお、Android 版 Google アプリや PC 版 Chrome ブラウザへの展開について、Google の広報担当者は The Verge に対し、「現時点でお伝えできることはありませんが、私たちは常に便利な機能をより多くの製品に提供することを検討しています」とコメントしています。
まとめ
Google の新機能「Simplify」は、Web 上において理解が難しい情報を、簡単かつ手軽に理解するために便利な機能となる可能性があります。特に、専門的な知識がないと理解が難しい情報に触れる際に、ユーザーの大きな助けになるはずです。
この機能を実際に試してみるまではわかりませんが、日本語環境でもわかりやすい説明で見ることができれば、技術的な内容なども理解しやすくなることが期待できます。
あとは、Android 版 Google アプリや Chromebook などでも利用可能になることも期待したいですね。