まもなく登場すると見られている Qualcomm の新型チップセット Snapdragon 8s Elite について、別のリークからカスタム設計の Oryon コアを搭載しないことが改めて確認されました。
すでに Snapdragon 8s Elite に関する仕様やベンチマークは登場しており、以前から Snapdragon 8 Elite で採用されていたカスタム設計の Oryon コアは Snapdragon 8s Elite では採用されないことが報告されていました。今回もその報告を裏付ける内容であり、同チップが採用するコアの仕様について詳しく伝えています。
この情報はリーカーの @Gadgetsdata が X に投稿したもので、Snapdragon 8s Elite には次のようなコア構成を備えることを示唆しました。
- 3.21GHz – Cortex-X4 ×1
- 3.01GHz – Cortex-A720 ×3
- 2.80GHz – Cortex-A520 ×2
- 2.02GHz – Cortex-A520 ×2
- GPU : Adreno 825
また、投稿では 4nm プロセスを使用して製造され、AnTuTu スコアが200万程度になることも伝えられており、これも初期の噂を裏付けています。
この構成と GPU は、今年1月に Geekbench で発見されたベンチマーク(vivo のデバイスと思われる)の CPU 情報で確認できたものと同一です。なお、発見されたベンチマークスコアはシングルコアが1,967、マルチコアが5,827となっており、Snapdragon 8 Elite には届かないことが確認されています。
チップセット | 8s Gen 3 | 8s Elite | 8 Elite |
---|---|---|---|
ノード | 4nm | 4nm | 3nm |
CPU / プライム | Cortex-X4 @ 3.0GHz ×1 | Cortex-X4 @ 3.21GHz ×1 | Oryon @ 4.32GHz ×2 |
CPU / ミディアム | Cortex-A720 @ 2.8GHz ×4 | Cortex-A720 @ 3.01GHz ×3 Cortex-A720 @ 2.80GHz ×2 | Oryon @ 3.53GHz ×6 |
CPU / スモール | Cortex-A520 @ 2.0GHz ×3 | Cortex-A520 @ 2.02GHz ×2 | – |
GPU | Adreno 735 | Adreno 825 | Adreno 830 |
つまり、これまでの情報どおり Snapdragon 8s Elite の性能は Snapdragon 8 Gen 2 と Gen 3 の間に位置するチップになり、Snapdragon 8s Gen 3 などと似た立ち位置になることが予想されます。
見方を変えれば数年前のフラッグシップと同等の性能を備えつつ、価格を抑えられることが期待できます。しかし、名前から Snapdragon 8 Elite に近い構成を期待しますが、実際には前世代のマイナーアップデートのような位置づけになるため、命名規則が全く役に立っていないという印象も拭えません。
いずれにしても、Snapdragon 8s Elite は4月に発表され、このチップを搭載する最初のスマートフォンも同じ4月に発売されるとことが示唆されていますので、価格も含めて詳細が明らかになる日は近づいています。
Source X(@Gadgetsdata)