Google が今後発表予定の Pixel 10 シリーズに搭載されるチップセット Tensor G5 では、英国の半導体企業 Imagination Technologies 製の GPU が採用される可能性があると報じられています。
これまでにも Google は Tensor G5 の GPU を変更する可能性について示唆されていましたが、Android Authority によると、中国の WeChat に投稿された内容の中に、その手がかりが含まれていたことを伝えています。
この投稿は、先月日本で開催された RISC-V Day Tokyo に関連したイベントを取り上げたブログ記事を Imagination が WeChat 上で共有したもので、当初は複数のチップと同社 GPU の対応を示す表が掲載されていたとされます。現在の投稿では確認できませんが、Android Authority がそのスクリーンショットを入手しています。
その表には、「Tensor G5」という名称とともに、Imagination の「DXT-48-1536」GPU が記載されており、動作周波数は 1100MHz、製品タイプは「ARM SoC」とされています。

この DXT-48-1536 GPU は、レイトレーシングや GPU の仮想化もサポートされ、現在の Tensor G4 に搭載されている Arm Mali-G715 よりもパフォーマンスが向上することが期待されています。
これまでの Tensor チップでは ARM の Mali GPU が採用されてきたため、Imagination 製 GPU への移行が事実であれば、Pixel スマートフォンの設計における大きな転換点となります。なお、Tensor G5 は Samsung 製ではなく TSMC によって製造される初のチップになるとも報じられています。
ただし、Google や Imagination Technologies からの公式な発表は現時点で行われておらず、この情報も現段階では未確認のものです。とはいえ、今回の件は Pixel 10 の内部仕様に関する手がかりとなり、GPU の変更で Pixel 10 にどのような影響を与えるかは非常に興味のあるところです。