Google は2025年3月のセキュリティアップデートを含む Android 15 QPR2 安定版と、 新機能を含む Pixel (Feature) Drop を、Google Pixel デバイス向けにリリースしました。このアップデートは、予定されている Android 15 の最後の大型アップデートとなります。
今回の記事では、Pixel デバイス向けの新機能が含まれる、2025年3月の最新の Pixel Feature Drop についてまとめていきます。このアップデートでは、Google Pixel デバイス向けに10個を超える新機能を追加し、AI 機能を利用できる国の拡大や衛星接続のサポート拡大などが含まれています。
Google によれば、2025年3月の Pixel Feature Drop アップデートの新機能として、次のようなものが紹介されています。
Gemini Live の動画と画面共有
先日発表があったように、今月後半から Gemini Live で動画とスクリーンショットを共有して、それらについて Gemini とリアルタイムの会話をできる機能を導入します。
Pixel Screenshots の新機能
Pixel Screenshots に、特定のコレクションに追加するスクリーンショットを自動的に提案する機能が追加されます。これにより、手間をかけずに整理することができます。
また、Pixel Screenshots アプリが仕事用プロファイルでも利用できるようになりました。これにより、領収書や報告書などの整理にも活用できるようになります。
ただし、これらの機能は Pixel 9 シリーズ以降でのみ利用可能です。

Pixel Studio で人物の画像を作成
Pixel Studio で見たい人物やシーンの説明を入力するだけで、人物の画像を作成できるようになりました。

なお、この機能は Pixel 9 スマートフォンで、英語、日本語、ドイツ語でのみできます。
日本とドイツでも新しい AI 機能が利用可能に
日本とドイツの Pixel ユーザーは、天気アプリの Pixel スクリーンショット、Pixel Studio、Pixel AI 天気予報、花粉トラッカーなどの追加サポートを利用できるようになります。
また、日本語で Pixel レコーダーアプリの AI による要約機能が利用できるようになりました。

オンデバイス AI で電話詐欺検出機能
こちらも以前発表されていましたが、Gemini Nano を搭載した Pixel スマートフォンで、電話詐欺検出機能が利用できるようになりました。これはデバイス上の AI で詐欺からユーザーを保護しながら、会話のプライバシーを維持します。この Pixel 独自の機能は、詐欺師がよく使用する通話の会話パターンをリアルタイムで検出し、疑わしい点を感知すると通知します。
また、Google メッセージでも詐欺検出が利用できるようになり、詐欺によく関連する会話のテキスト パターンを検出し、リアルタイムで警告を表示します。

衛星 SOS のサポート対象国とキャリアを拡大
衛星 SOS 機能の、ハワイ、アラスカ、ヨーロッパ、カナダに拡大し、携帯電話や Wi-Fi がない場合でも緊急サービスに接続できるようになります。
また、Verizon と T-Mobile で、モバイルネットワークや Wi-Fi が利用できない場所にいるときでも、衛星経由でテキストメッセージを送信したり、緊急サービスに接続することができるようになりました。
「デバイスを探す」に位置情報共有機能が追加
ベータ版ですが、「デバイスを探す」を使って友達や家族と現在地を共有し、目的地に安全についたことを知らせる機能が追加されました。
Pixel Fold のデュアルスクリーンプレビュー動画撮影と Pixel 9 Pro Fold の「一緒に写る」
Pixel Fold ユーザー向けに、デュアルスクリーンプレビュー動画撮影がサポートされるようになりました。また、Pixel 9 Pro Fold ユーザーは、デュアルスクリーンプレビューで「一緒に写る(Add Me)」を利用できるようになりました。
Pixel 9 で複数カメラのストリーミングをサポート
Pixel 9 を、複数の別のカメラに接続して、ストリーミングできるようになりました。Google によれば、特定のソーシャルメディアアプリを通じてマルチカメラ機能を使用し、様々なアングルでプロフェッショナルな撮影ができるとしています。

Pixel レコーダーの転送と文字起こし
新しい Pixel スマートフォンに切り替えるとき、古いスマートフォンや Pixel Watch に録音がある場合、それを新しい Pixel スマートフォンに転送すると、レコーダーアプリで自動的に文字起こしされるようにりました。
この機能は Pixel 6 以降の Pixel スマートフォン、Pixel Watch、Pixel タブレットで利用可能です。
Gboard の新しい音声ツールバー
これも以前報告されていましたが、Gboard の新しい音声ツールバーを使用すると、音声入力に簡単にアクセスできるため、Pixel スマートフォンのフルキーボードにアクセスしなくても簡単に入力できます。
Pixel の新しい「モード」機能が追加
当初、Android 16 で導入される機能だと思われていましたが、Android 15 QPR2 で導入されました。この機能は、既存の「サイレントモード」を拡張したようなもので、様々な「モード」が用意され、ユーザーがカスタマイズすることもできます。これまでのサイレントモードよりも、より細かく設定できるようになりました。

Pixel Watch 向けの新機能
以下は、Pixel Watch 向けに導入された新機能です。
脈拍喪失検出が米国で利用可能に
先日から展開されはじめていましたが、米国では Pixel Watch 3 の 脈拍喪失検出機能を利用可能になりました。
この機能は、肺心停止などの事象により人の心臓が突然停止したことを検知でき、呼吸不全や循環不全、過剰摂取や中毒などの状態を警告し、反応がない場合には自動的に緊急サービスに通報して、命を救う可能性のある治療を促します。
月経の健康状態を追跡
Pixel Watch 3 には、デバイス上での月経追跡機能が追加され、Fitbit アプリで記録や確認、予測ができるようになりました。
歩数の測定精度向上
Pixel Watch のアルゴリズムを変更し、歩数をより正確に測定できるようになりました。
Pixel Watch 2 の自動おやすみモード
Pixel Watch 3 で導入されている、自動おやすみモードの機能が Pixel Watch 2 にも拡張されました。ユーザーが眠ったことを検知すると、自動的にウォッチフェイスや通知をオフにすることができます。
オーディオコンテンツの操作
Pixel Watch では、新しいアクションを使用して、早送りや巻き戻し、再生速度の変更、再生キューの操作を行うことができるようになりました。
以上が、2025年3月の Pixel Feature Drop のアップデート内容となります。