現在、Qualcomm が開発中とされる次世代の Windows PC 向けチップセット Snapdragon X2 Elite に関して、いくつかの仕様がリークされています。
この情報はリーカーの Roland Quandt 氏によるもので、新しい Snapdragon X2 Elite には 18 コアが搭載され、最大 64GB RAM のサポートが含まれる可能性を示唆しました。
Snapdragon X2 Elite の仕様(噂)
Microsoft が推進する ARM 版 Windows に採用された Qualcomm の Snapdragon X Elite は、重要な役割を果たしてきました。
このチップは、高性能ラップトップ向けにゼロから設計され、12 個の Oryon CPU コア、高性能な統合グラフィックス、そして多彩な接続性と AI 機能(NPU)を備え、ARM ベースの Windows デバイスに新たな可能性をもたらしました。
特に、バッテリー持続時間と常時接続性を両立しつつ、従来の Windows アプリケーションもある程度快適に動作させる点で評価されています。
今回の報告によれば、未発表の SoC(System-on-a-Chip)は「SC8480XP」という型番が付けられており、最大 64GB の RAM を搭載した構成で内部テストが行われているとのことです。
この 64GB RAM 構成は、チップの最上位バージョン向けとなる可能性が高く、現行の X Elite の CPU コアが 12 コアであることに対し、18 コアを搭載している可能性があると報告されています。

さらに、以前のリークでは、この新しいチップは SiP (System-in-Package) デザインを採用し、RAM とストレージをプロセッサに直接統合する可能性が示唆されています。この SiP デザインは、より高速なデータアクセスと優れた熱性能を提供する一方で、ユーザーによるメモリ増設やストレージ交換といった拡張性は、あまり期待できません。
Snapdragon X2 Plus と Snapdragon Summit での発表は?
X2 Elite に加えて、現行の X Plus の後継となる Snapdragon X2 Plus チップの登場も期待されています。Qualcomm は、今年の Snapdragon Summit をハワイで 2025 年 9 月 23 日に開催する予定です。
このイベントでは、Snapdragon 8 Elite 2 の発表が見込まれていますが、PC 向けの次期チップに関する詳細も明らかにされる可能性があります。ただし、X2 Elite や X2 Plus がこのイベントで正式に発表されるかどうかは、現時点では不明です。
Chromebook でも X Plus の開発が進行中
少し話は変わりますが、現在 Chromebook でも Qualcomm の Snapdragon X Plus を採用するデバイスの開発に取り組まれています。進行状況についてはまだ何とも言えませんが、これまで Windows ノートPCに限定されていた Snapdragon X チップセットが、ChromeOS にも拡大する可能性が期待できます。
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現時点では、Snapdragon X Plus を搭載する Chromebook が本当にリリースされるのか、いつリリースされるのかについては不明ですが、少なくとも開発に取り組まれていることは事実であり、もしかしたら将来の Snapdragon X2 Plus を搭載した Chromebook も登場するかもしれません。
まとめ
今回は Qualcomm が次世代の Snapdragon X2 Elite の開発に取り組んでおり、その仕様の一部がリークされました。Snapdragon X Elite シリーズは、引き続き ARM 版 Windows PC 向けのハイエンドチップとなる可能性が高そうです。
最終的にこのチップを搭載する製品がいつリリースされるかはまだわかりませんが、現行の Snapdragon X Elite や X Plus 搭載ノートPCのパフォーマンスを見る限りでは、次世代のチップにも期待ができます。