Google は Chromium Blog にて、過去2年間にわたり Android 版 Chrome のパフォーマンスを、主に Speedometer でどのように改善したかを説明しています。
ブラウザのパフォーマンスを測定するために Speedometer ベンチマークが使用される理由は、Google によれば「現実世界を最も反映している」という理由にあるとしています。このベンチマークは HTML または CSS の解析とレンダリングや Javascript の実行など、Chrome が Web ページとのやりとりをどれだけ速く完了するかを測定するものです。
Google は Chrome 112 のリリース以来、Android デバイスでの Speedometer 2.1 スコアが大幅に向上し、実際に多くのデバイスでスコアが2倍以上になり、最新の Snapdragon 8 Elite チップでは Speedometer パフォーマンスの新記録を樹立したとしています。このパフォーマンスの改善については、ビルドの最適化、V8 と Blink の改善、スケジューリング、OS 、SoC という領域におけるいくつかの変更によるものとしています。
ビルドの最適化は全体的な Speedometer スコアの向上の半分以上を占めており、JavaScript と Web レンダリング エンジンである V8 と Blink のパフォーマンスを継続的に改善することで個別に見ると影響は小さいものの、改善が積み重なることで残りの Speedometer への影響の大部分を占めているとしています。
最終的な改善は、Android パートナーと、特に Qualcomm と協力して最適化されたスケジューリング ポリシーと改善されたハードウェア パフォーマンスを組み合わせることで、これらの改善を実現したとしています。なお、最新の Snapdragon 8 Elite では前モデルと比較して Speedometer 3.0 で60〜80% の改善を実現し、クラス最高の Web パフォーマンスを実現しています。
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