Google は今年の Google I/O 2024 で「Ferrochrome」プロジェクトと呼ばれていた Pixel デバイス上で ChromeOS を動かすという技術デモを公開しましたが、その後にあくまでも新しい機能の実証のために行ったデモであること伝え、今後の展開について期待させるようなことは述べませんでした。
しかし、新しい報告によれば Google はこの技術を引き続き検証していることが確認され、現在は Pixel デバイス上の仮想マシンで ChromeOS を実行するためのワンクリックソリューションをテストしていることが明らかになりました。
Google はすでに Pixel 8 と Pixel Tablet の仮想マシン上で ChromeOS を実行するところを披露していますが、Mishaal Rahman 氏によれば Google は「Ferrochrome Launcher」と呼ばれるアプリを設計しており、Pixel (Android) デバイス上で ChromeOS を実行するまでのプロセスを簡単にするよう取り組んでいるとしています。このアプリを使うことで Chromium OS の ARM 64 ビルドを自動的にダウンロード、構成、起動できるようになるようです。
この Ferrochrome Launcher は開発の初期段階であり、ファイルを手動でコンパイルして構成することで試すこともできるようですが、デバイスをルート化する必要があるとしています。
現時点では開発の初期段階でありテスト中となるため、この技術と機能が広く展開されるかどうかはわかりませんが、Google は単なる技術デモで終わらせずに取り組んでいることは確実です。Android 15 で強化された仮想化機能によって Android デバイスで ChromeOS も動くようになれば、非常に魅力的なソリューションとなります。また、ChromeOS も Android との親和性が高まることで、さらに使いやすいデバイスになることが期待されます。
とはいえ、今後このプロジェクトがどうなるかはわかりませんし、Pixel デバイスとの統合があるのか、あるいは Pixel 以外の Android デバイスに展開されるのかは、Google 次第となります。