Google 傘下となる YouTube は、広告なしで動画を見られるサブスクリプションの YouTube Premium に誘導するため、広告ブロッカーアプリを使用して無料で広告を非表示にしているユーザーへの対処を厳しくしています。
2024/05/29 更新 : Google から 9to5Google へのコメントで、この問題は「YouTubeのパフォーマンスを改善するための取り組みによる影響」であるとしており、「広告ブロッカーの取り締まりとは無関係」であることを説明したとしています。その後のユーザー報告では広告ブロッカーを使用していなくても同様の問題が発生したとしており、広告ブロッカーが直接の影響ではないものの、この変更が結果として広告ブロッカーユーザーに問題を引き起こしているだけのようです。
昨年末から広告ブロッカーを使用していると警告が表示されるようになったり、動画が再生できなくなったり、動画の読み込みを遅くするといったテストが行われていました。現在、さらに新しいテストが行われているようで、広告ブロッカーをインストールした YouTube ユーザーから、動画を再生時にいきなり動画が最後までスキップされるという報告が出てきました。これは広告ブロッカーを無効にするともとに戻ります。
また、Reddit のユーザーからは広告ブロッカーを使用すると YouTube の動画の音声が出なくなるといった現象や、動画の読み込み中に停止するといった現象も起きていることが報告されています。これらも広告ブロッカーを無効にすると解消されることから、YouTube が広告ブロッカーユーザーを取り締まるために様々なテストを行っているようです。
とは言え、すでにいくつかの回避策が見つけられており、uBlock Origin など別の広告ブロック拡張機能を利用したり、広告を最大16倍に自動的に高速化する拡張機能などを使うことなどが挙げられています。また、VPN を利用して現在地をアルバニアにすると YouTube 広告を回避できる方法なども報告されています。
いずれにしても Google は YouTube Premium への課金を促すため、広告ブロッカーユーザーへの取り締まりの強化は引き続き行っており、今後も厳しくなっていくことが予想されます。