昨年、Qualcomm は Windows ノートPC 向けに Snapdragon X Elite を発表しましたが、より手頃な価格で多くの Windows ノートパソコンに採用されることになる Snapdragon X Plus も正式に発表されました。
Snapdragon X Plus は今月はじめにも情報がリークされており、Snapdragon X Elite と同じ Oryon CPU をベースにしていますが、性能が少し抑えられている点に違いがあります。Snapdragon X Plus は Elite の12コアから10コアに変更され、クロック周波数も 3.8GHz から 3.4GHz へと低下しています。
マルチスレッドの CPU ベンチマークでは Snapdragon X Elite からスコアが約2,000点低くなりましたが、Apple M3 チップを約10%上回っており、また、競合他社と比較して最大34%高速な CPU パフォーマンスを実現しているとしています。さらに電力効率も従来のチップセットと比較して大幅に向上し、 Intel Core Ultra 7 155H と比較してピークパフォーマンス時の消費電力が約54%削減されています。
また、Snapdragon X Plus は X Elite と同じように NPU のパフォーマンスも高く、ノートパソコン用の世界最速 NPU である 45 TOPS NPU を備えており、オンデバイス AI 機能を含めて提供することができます。
プレスリリースの最後では、2024年半ばから Snapdragon X Elite を搭載したデバイスと並行して、Snapdragon X Plus を搭載したノートパソコンを発売する可能性があることを伝えました。少なくともこのうち一つには Microsoft の新しい Surface デバイスが含まれているはずです。
Snapdragon X Plus は Windows デバイス向けとなりますが、性能や機能を見ている限りでは Chromebook でも相性が良いように思っていまいます。いずれにしても今後の展開に期待です。