Google は公式ブログにて Chromebook のキーボードに印字されている文字が小文字である理由を説明しました。また、なぜ他の OS 向けのキーボードと違ってシンプルな構成になっているかやEverything Button (ランチャーボタン)を搭載した経緯にも簡単に触れられています。
初期の Chromebook の設計に携わった ChromeOS チームの Alexander Kuscher 氏や Chromebook チームの Donny Reynolds 氏 によれば、例えば小文字のキーを採用した理由について、より親しみやすく、ユーザーフレンドリーなキーボードを作成したいと考えたためでした。
とくに「一般的なキーボードは大文字で表記されているが、実際に画面でテキストを入力するときには小文字が表示される」ことに気づき、入力される文字とキーを合わせるために小文字にしたとしています。
ほとんどのデバイスのキーボードデザインは古くからあるデザインをそのまま利用していることで現在はあまり利用されないキーも存在することを指摘しており、Chromebook では「より現代的で混乱の少ないキーボード」を考案することを目指したとしています。そのため、ChromeOS のキーボードには「Sys Req」や「Break」、「Caps Lock」やファンクションキー、プラットフォーム固有のキーなどを無駄に配置されていません。
一方、ChromeOS で追加されたキーとして Everything Button (ランチャーキー)があり、本来は Caps Lock が配置されていることが多い場所にあります。このキーは検索キーとして動作し、以前は虫眼鏡アイコンでしたが現在は実線の円で囲まれた新しいアイコンに変更されています。
これは caps lack の鬱陶しさを減少させ、より多くの検索を便利にするために追加したとしています。実際に現在の Everything Button (ランチャー)からの検索は、ウェブ、アプリ、ファイル、ドライブなどの様々な場所や物を検索でき、ショートカットの組み合わせでも利用することができます。
また、Google は製造パートナーと協力してガイドラインを統一するよう取り組んでおり、「私たちのガイドラインには、パフォーマンス、速度、バッテリー寿命の要件だけでなく、人間工学に基づいた優れたエクスペリエンスを保証するためのキーの幅やキーボードのピッチ、そしてもちろんキーが小文字であることなどの要件も含まれている」ことを伝えました。
大まかに言えば、Chromebookのキーボードはレガシーからの脱却とよりシンプルな構成を追求して生まれたものと言えそうです。詳しくは Google の公式ブログをご覧ください。
余談ですが、今回 Google の記事で登場している Chromebook は HP Elite Dragonfly Chromebook と HP Dragonfly Pro Chromebook でしたね。 しかも Elite Dragonfly はプライバシーフィルターが搭載されていないタイプなので、なかなか珍しい。